マカオの20年第1四半期のMICE開催件数7割減…新型コロナの影響で2月以降延期や中止相次ぐ

 マカオ政府統計調査局は5月30日、今年第1四半期(2020年1〜3月期)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受け、2月以降のイベントで延期や中止が相次いだことから、今年第1四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から69.8%減(263件減)の114件、参加・入場人数は75.9%減の8.0万人(延べ、以下同)にとどまった。

 コンベンション(会議)の開催件数は253件減の109件、参加者数は80.2%減の1.7万人。このうち、4時間以上の会議が81件あったが参加者数は81.4%減の1.4万人。会議全体の平均開催期間は前年同時期から0.1日短い1.4日、使用会場総面積は71.0%縮小の7.9万平米。

 エキジビションは7件減の3件で、いずれも1月に開催された民間主催のもの。入場者数は73.3%減の6.3万人。エキジビション全体の平均開催期間は前年同時期から0.6日短い3.0日、使用会場総面積は74.7%拡大の7750平米。

 インセンティブ活動は3件減の2件、参加者数は95.4%減の604人、使用会場面積は98.1%縮小の2145平米、平均活動時間は0.1日短い1.5日。

 今年第1四半期に開催された3件のエキジビションの主催者提供資料によれば、売上合計は47.6%減の490万マカオパタカ(日本円換算:約6600万円)、経費合計は91.0%減の309万マカオパタカ(約4162万円)。売上の内訳はブース出展者からの賃料が85.0%、政府及びその他機関による補助金が残る15.0%。経費の内訳は宣伝・PR費が34.0、設営費が27.4%、会場レンタル費が20.1%。売上から経費と政府及びその他機関による補助を除いた利益は108万マカオパタカ(約1455万円)で黒字だった。

 今年第1四半期のエキジビション出展社数は176で、地域別では地元マカオからが48.3%、香港からが46.0%を占めた。出展者119人から回答を得たアンケート調査結果によれば、売上の95.5%が商品販売によるもので、支出の66.9%をブース賃料、21.6%をブース設営費が占めたという。

入境制限を含む厳格な新型コロナ防疫対策の影響でインバウンド旅客が激減したマカオ。写真は観光名所、世界遺産・セナド広場=2020年2月26日本紙撮影

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