コロナ禍でマカオの公共路線バス利用者が3割超の減少…2020年上半期

 このほどマカオ政府交通事務局(DSAT)が公表した今年上半期(2020年1〜6月)のバス統計資料によれば、公共路線バスの利用者数は約7000万人(延べ、以下同)で、1日あたり平均利用者数は前年同時期から37.68%の大幅減だった。

 マカオでは、今年1月下旬から厳格な新型コロナ防疫措置が講じられている。インバウンド旅客の減、ステイホームの推奨、休校などによって公共路線バスの利用者が減少したものとみられる。

 1日あたり利用者の推移をみると、1月が約55万3800人、2月が21万1600人、3月が31万6700人、4月が33万3800人、5月が41万人、6月が46万人。マカオ域内における新型コロナ流行状況は3月後半頃には落ち着き、5月初旬から学校も段階的に再開されたことで、利用者数が復調傾向にあるのがわかる。一時は一部路線の運休や間引き運転も行っていたが、現在はほぼ正常化している。

 なお、マカオの公共路線バスでは、防疫措置の一環として、現在も利用時のマスク着用が必須となっている。

 マカオの面積は東京の山手線の内側のおよそ半分にあたる約32平方キロ、人口は約68万人という小さな地域だが、年間インバウンド旅客数およそ3940万人(2019年実績)を迎える国際観光都市として知られる。主な公共交通機関は公共路線バスで、その路線数は深夜バスも含めて80以上あり、網の目のような路線ネットワークが形成されている。

新型コロナ防疫措置の一環としてマスク着用が必須化されているマカオの公共路線バス(資料)=2020年2月、關閘バスターミナル(写真:DSAT)

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