マカオ 20年8月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高2ヶ月連続下落

 マカオ政府金融管理局は10月6日、今年(2020年)8月の貨幣・金融統計を公表した。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.2%増、通知預金が11.5%減となり、M1は4.1%減。準通貨負債は0.6%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.0%減(2ヶ月連続減)、金額は7017億マカオパタカ(日本円換算:約9兆3173億円)となった。前年同月との比較では、M1が11.1%下落、M2が5.7%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが33.0%、香港ドルが46.7%、人民元が4.7%、米ドルが13.8%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.0%下落の6832億マカオパタカ(約9兆0717億円)で2ヶ月連続のマイナスに、非居民による預金残高は7ヶ月ぶりのマイナスとなる1.7%減の3193億マカオパタカ(約4兆2397億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.5%増の2629億マカオパタカ(約3兆4908億円)で3ヶ月ぶりのプラスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.7%減の1兆2653億マカオパタカ(約16兆8013億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ18.8%、47.9%、4.1%、26.2%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.1%増の5403億マカオパタカ(約7兆1744億円)。対外民間部門への融資は3.3%増の6868億マカオパタカ(約9兆1197億円)。民間部門へ融資額は合計で1.9%増の1兆2270億マカオパタカ(約16兆2927億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.2%、41.7%、11.5%、28.2%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年8月末時点で前月末から0.2ポイント上昇の57.1%。非マカオ居民含む総体預貸率は2.5ポイント上昇の97.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ56.1%、52.3%水準。不良債権比率は0.01ポイント下落の0.35%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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