マカオカジノIR運営大手サンズチャイナの20年3Q純収入が92.1%減、約588億円の赤字に…コロナ禍で苦戦続くも2Qから赤字幅縮小

 マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は10月22日、今年第3四半期(2020年7〜9月)の業績を発表。

 米国会計基準における同社の 今年第3四半期の純収入は前年同月比92.1%減の1.67億米ドル(日本円換算:約175億円)にとどまった。純利益は5.62億米ドル(約588億円)の赤字。なお、前年同期は4.54億米ドル(約475億円)の黒字だった。調整後プロパティEBITDAについても前年同期の7.55億米ドル(約790億円)の黒字から2.33億米ドル(約244億円)の赤字に。

 ラスベガスサンズ社のシェルドン・アデルソン会長は業績発表にあたり、(サンズチャイナの属する)ラスベガスサンズグループの事業は世界的な新型コロナの流行による影響を依然として受けているが、業績は回復基調にあり、特にアジアがそうだとコメント。マカオについては、3Qの赤字幅は2Qから縮小しており、9月末までに中国全土におけるマカオ渡航許可の申請が再開したことをその理由として挙げた。回復の兆しが見えたことで、大きな励みになっているとした。

 また、10月初旬の国慶節大型連休について、マカオ事業の複数セグメントで実質的な回復が見受けられたという。カジノのプレミアムマス部門における業務量の上昇幅が最も大きかったのが重要で、これこそグループがコアとして投資を進めてきたものであり、今後グループの収益を生み出し、訪マカオ旅客の増に伴いマス部門が業績回復を牽引するとの見込みを示した。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は12月2日、タクシー車内で拾った多額の現金入りの財布を着服したとして韓国人の男…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  3.  マカオ政府財政局(DSF)が12月2日付で公表した最新統計によれば、今年(2024年)11月前半…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は12月2日午後、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに2例確認し…
  5.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun