香港、1/4単日の新型コロナ新規感染確認数53人…感染者の飼い猫から陽性反応も=ソーシャルディスタン関連措置延長

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 香港政府は1月4日夕方の記者会見で、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数が53人だったと発表。内訳は市中感染が43人、輸入性が10人。新規感染確認数は16日連続で2桁にとどまったが、3日連続で増加となった。

 依然として市内各所で集団感染(クラスター)や集合住宅(マンション、宿舎)における感染連鎖の確認も続いている。第4波下で2度目のクラスターが出現した東九龍の藍田将軍澳トンネル工事現場では、この日11人の新規感染確認があった。工事をストップし、作業員約1500人に対する大規模な強制検査が実施される。また、九龍・瑪嘉烈醫院(プリンセスマーガレット病院)でも、患者と看護師計4人の初歩陽性が確認された。

 ここまでの香港における累計感染確認数は9018人、退院者数は8055人、死者数は151人。

 香港政府は英国や南アフリカで感染力が強いとされる変異種のウイルスが出現したこと、クラスター及び感染経路不明事案が続いていることなどを受け、相次いで防疫措置の厳格化を図っている。

 この日、飲食店での同席数を2人までとし、夕食時間帯の営業を禁止するなどの現行のソーシャルディスタンス措置について、1月20日まで延長することも発表された。旧正月(2月中旬)前に緩和される可能性は低いとの見通しも示された。目下、幼稚園、小学校、中学校(日本の中学・高校に相当)は対面授業を見合わせる事実上の休校措置が講じられているが、この措置について旧正月休みまで延長するとのこと。ただし、小・中学校については一定の条件下でクラス別に半日の授業やテストの実施が可能とした。香港衛生当局は各種防疫措置の延長理由について、過去2週間の新規感染確認者812人のうち9割超が市中感染例であり、市中で無症状感染者による感染連鎖が断ち切れておらず、感染減少速度が緩やかで、市民の防疫意識も下落していることなどを挙げた。

 このほか、香港漁農自然保護署は昨年12月に新規感染確認された患者が飼育していた猫(雑種のショートヘア)について、1月4日に新型コロナウイルス検査で陽性反応が検出されたと発表。飼い主の感染が確認されたことを受けて12月27日に検疫のため同署へ持ち込まれたもので、症状はなく、経過観察を行っていたところだったという。これまでに香港で新型コロナウイルス陽性となった犬と猫の数は累計8匹に上るとのこと。同署では、ペットを飼育している人に対し、衛生環境に気を配り、体調の優れない人と動物の接触を避けるようにし、ペットの健康状態に異変があった場合は、速やかに獣医に相談するよう呼びかけた。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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