マカオでワインに偽装した液状コカインの密輸事案初摘発…南米と欧州から国際小包で2箱、ボトル8本に計7.4L

 マカオ司法警察局は2月3日、赤ワインに偽装した液状コカインのマカオへの密輸入事案を初摘発し、荷物を受け取った男2人を逮捕したと発表。

 警察発表によれば、事前に香港警察の麻薬調査科からワインに偽装した液状コカインが南米や欧州から香港経由でマカオに運ばれているとの情報を得ていたという。その後の調査の中で、受取人の住所や電話番号に虚偽の記載があるものを発見し、内偵調査を進めた上、マカオ半島の中区と北区にある運送会社の配送センターへそれぞれ荷物を受け取りに現れた人物を逮捕したとのこと。

 2つの小包の中には赤ワインのボトル8本が入っており、警察の鑑定により中身が液状コカインであると確認された。分量は約7.4L、末端価格にして約2467万マカオパタカ(日本円換算:約3億2500万円)という。

 警察では、今回逮捕した2人は受け取り役で、背後に同一の麻薬密売グループが存在するものとみて捜査を進めているとした。受け取り役はマカオ人のタクシー運転手の男(39)と香港人の自称運送スタッフの男(19)。いずれも報酬を得る約束で荷物の受け取り役を任されたと説明しているものの、それ以外については黙秘しているという。新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、各国・地域が水際対策を強化して臨む中、国際小包を使ったより巧妙な手口の麻薬の密輸が行われており、今回のケースでも液体を赤色に着色するなどの細工がなされていたとした。

警察が公開した証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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