香港、新型コロナ市中感染確認23日連続ゼロ…輸入性は2人=6/30

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月に入って以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人の輸入関連性感染確認例(当初市中感染例とされたが輸入例との関連性確認後に変更)があった。

 香港政府の発表によれば、6月30日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)だったとのこと。市中感染確認は23日連続ゼロとなった。

 この日の輸入性の患者は英国から入境した男性(18)とバングラデシュから入境した女性(34)の2人で、ともにL452R変異株に感染していたという。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下とのこと。

 香港における過去14日間(6月16〜29日)累計の新規感染確認は41人で、内訳は輸入性事案が39人、輸入関連性事案が2人。ここまでの累計感染確認数は1万1924人(擬似事案1人含む)。

 このほか、英国衛生当局から6月18日に香港からキャセイパシフィック航空CX251便に搭乗してロンドンへ到着した2人について、6月21日のウイルス検査で陽性反応が出たとの通報が寄せられたとのこと。いずれも無症状。これを受け、香港のおける疫学調査を進めるとともに、2人が出発前に居住していた新界・馬鞍山地区にあるマンションの住民及び立ち寄り先に居合わせた人を対象に強制ウイルス検査を実施すると発表した。

 なお、香港の6月29日午後8時時点のワクチン接種率は32.5%(1回目の接種完了)、21.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は366万8877回、1日あたり接種回数は5万5899回(7日移動平均値5万1610回)。

 6月21日に香港における市中感染確認ゼロ14日間を達成したことを受け、すでに450日以上にわたって市中感染ゼロが続くマカオとの往来制限緩和に関する協議が両政府間で正式にスタートした。香港の市中感染ゼロが28日にわたって維持できれば条件付きで隔離検疫なしでの両地の往来が再開するとされたが、その後に市中感染確認が2例出現したことで見通しが不明となったものの、いずれも市中感染から輸入関連性に変更となったことで、再び実現の可能性が近づいたといえる。現時点で具体的なスケジュールは未発表。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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