香港、新型コロナ市中感染確認52日連続ゼロ…輸入性は2人、いずれもL452R変異株感染=7/29

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日には検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)があった。

 香港政府の発表によれば、7月29日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例は52日連続ゼロとなった。すでに最後の輸入関連性感染確認から14日超が経過している。

 1人目の輸入性感染確認者は7月25日にタンザニアから香港へ到着した男性(33)で、隔離検疫のため検疫用ホテル滞在中に受検した検査を経て感染確認に至ったもの。無症状で、L452R変異株感染。2人目は25日に米国から香港へ到着した男性(46)で、隔離検疫のため検疫用ホテル滞在中に症状が現れ、検査を経てL452R変異株感染が確認された。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(7月15日〜28日)累計の新規感染確認は25人で、全て輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万1983人(擬似事案1人含む)。

 香港の7月28日午後8時時点のワクチン接種率は46.0%(1回目の接種完了)、34.3%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は546万4797回、1日あたり接種回数は6万3106回(7日移動平均値6万4331回)。9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とされる接種率7割を突破できる見通し。

 香港政府はマカオ及び広東省との間で往来制限緩和(隔離制限免除での往来)の実現に関する協議を進めているとしているが、これまでのところ具体的なスケジュール等に関する詳細は明らかにされていない。

 このほか、28日に英国衛生当局から香港衛生当局に対し、香港から渡英した男性1人(46)が感染確認(無症状)されたとの通知があったとのこと。男性は7月15日に香港からキャセイパシフィック航空CX251便でロンドンへ向かい、ロンドン到着2日後に採取した検体から陽性反応が検出され、感染確認に至ったという。香港衛生当局では、潜伏期間中に香港滞在歴があることから、この男性の香港の宿泊先だった香港島コーズウェイベイ地区にあるローズデールホテル香港に7月4日から28日までの間に2時間以上滞在した人を強制ウイルス検査の対象とした。

香港特別行政区のイメージ(資料)—本紙撮影

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