香港が中国本土とマカオからの入境者対象に隔離検疫免除スキーム導入へ…1日2000人まで

 香港特別行政区の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は9月7日の記者会見で、同月15日から中国本土とマカオから一定の条件を満たす非香港居民の入境者を対象とした隔離検疫免除スキーム「来港易(Come2hk)」を導入すると発表。

 条件等の詳細は後日発表予定とのこと。現時点での決定事項として、入境経路は「深セン湾口岸」と「港珠澳大橋香港口岸」の2ヶ所のみに限定し、人数の上限は1日あたり各1000人(2ヶ所計2000人)とした。

 このほか、中国本土とマカオから一定の条件を満た香港居民の入境者を対象とした隔離検疫免除スキーム「回港易(Return2hk)」については、中国本土及びマカオにおける新型コロナの状況が落ち着いたことを受け、9月8日午前0時から全面再開されることとなった。

 回港易を利用するに当たっても、香港入境前14日以内に香港、中国本土、マカオ以外の訪問歴がなく、新型コロナPCR検査陰性証明を所持していることなどの各種条件が設定されている。入境経路は「深セン湾口岸」、「港珠澳大橋香港口岸」、「香港国際空港」の3ヶ所に限られ、人数の上限は1日あたりそれぞれ3000人、2000人、1000人(3ヶ所計6000人)。事前に専用サイトで予約を済ませる必要がある。

 なお、中国本土、マカオともに香港から入境する場合に隔離検疫が免除となるスキームないため、香港への一方通行にとどまり、本格的な往来の再開とはいえない状況だ。目下、中国本土、香港、マカオの3地の当局間で、往来の正常化に向けた協議が進められている。

記者会会見に臨む香港特別行政区の林鄭月娥行政長官=2021年9月7日(写真:news.gov.hk)

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