中国、新型コロナ新規市中感染確認11人…黒竜江省と福建省で=9/28、マカオでは隔離検疫用ホテルでクラスター出現

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も局地的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 最近では、雲南省のミャンマー国境付近での市中感染確認が続くほか、7月下旬には江蘇省南京市の南京空港で感染力の強いデルタ株のクラスターが発生して各地へ波及するなどの事案があり、9月上旬には福建省の一部でデルタ株の市中における伝播が出現、21日には黒竜江省ハルビン市でもデルタ株の市中感染確認例が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会が9月29日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、28日の中国本土における新規市中感染確認は11人(前日から2人減)だったとのこと。内訳は、黒竜江省が8人(すべてハルビン市)、福建省が3人(すべてアモイ市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは19日連続。市中の無症状感染例については2日ぶりに出現し、黒竜江省で2人(ハルビン市1人、綏化市1人)だったという。

 ハルビン市では21日に7ヶ月ぶりとなる市中感染確認例が出現。最初に見つかった患者は、自発的に医療機関を訪れた際に受けたPCR検査結果が陽性となり、感染確認に至ったもの。以降、密接接触者の中から相次いで感染確認があり、うち2人にフィリピン滞在歴があり、3週間の隔離検疫完了していたとのこと。患者が確認されたエリアは24日までハルビン市の北部にある巴彦県と南崗区のみだったが、25日にハルビンのすぐ北に位置する綏化市、26日にはハルビン市の松北区及木蘭県に波及した。本件に関連する感染確認及び無症状感染例は28日までの累計で約70人に上るが、ここまで省外への拡散は確認されていない。

 福建省の事案については、8月4日にシンガポールから帰国した38歳の男性をきっかけに拡散し、男性が隔離検疫期間中に感染した可能性が指摘されている。この人物は、中国到着後に21日間の隔離検疫検疫を受け(検疫中に受けた検査結果はすべて陰性)、8月26日から莆田市仙遊県の自宅における7日間の健康観察に切り替えられたとのこと。その後、当地の小学校で児童に対するPCR検査を通じて2人の陽性が確認され、うち1人がシンガポールからの帰国者の息子だったという。これを受けて検査範囲を拡大したところ、新たな陽性者が相次いで発見された。これまでに同省の主要都市で人口も多い泉州市、アモイ市に波及。本件に関連する感染確認例は9月10日以来で累計およそ450人に達している。近日になって状況は落ち着きつつあり、市中における伝播を断ち切ることに成功したとみられる。本件の感染確認があった地域も福建省の一部にとどまっており、省外への拡散には至っていない。

 9月28日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は949人(うち輸入性が509人)で、5人(輸入性2人)が重症。無症状の患者342人(輸入性330人)が医学観察下にあるという。

中国・福建省アモイ市の町並み(資料)=本紙撮影

 7月下旬から始まった中国本土における大規模なリバウンドは南京空港で発生したクラスターから波及したものだが、そのきっかけは海外から到着した航空機とされている。感染力の強いデルタ株で、瞬く間に10を超える省市とマカオへ波及したものの、すでに伝播を断ち切ることに成功し、近日は無症状も含めて新たな感染確認例はなく、発生から約1ヶ月を経て終息に至った。

 上記と無関係のケースでは、8月20、21日にかけて上海浦東国際空港の国際カーゴエリアでの業務に従事する5人の感染確認が相次ぎ、以降は密接接触者の中から24日に2人、26日に1人の感染確認(デルタ株)があった。ただし、迅速な対処によって同職域及び密接接触者内にとどまり、終息に至った。同空港では8月初旬にも国際カーゴ機サービススタッフのデルタ株感染例が報告されている。

 広東省でも9月4、5日にかけて広東省広州市越秀区にある隔離検疫用ホテルの従業員とその密接接触者が相次ぎ感染確認される事案があった(発見当初はいずれも無症状感染、デルタ株)。最初に無症状感染とされた従業員は、主に隔離検疫のため滞在中のゲストへの配膳と客室の清掃を担当しており、輸入性感染確認された宿泊客のウイルスゲノム配列が概ね一致することから、輸入関連性の感染例とみられる。5日に感染確認された密接接触者も同ホテルの清掃スタッフだったとのこと。ホテル周辺及び患者、密接接触者の関係先は局地ロックダウンされ、スクリーニングが進められる中、以降は、10日に密接接触者の中から9回目のPCR検査を経て新たに1人の無症状感染例が見つかったのみ。本件に関するリスク地域指定は20日までに解除されている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。新規感染確認数は8月10日から減少傾向に転じ、沈静化したことから、多くの地域で防疫措置が緩和に転じている。ただし、新たに福建省でリバウンドが出現し、泉州やアモイといった大都市に広がり、東北部の主要都市にあたるハルビンでも新たに市中感染確認例が複数見つかった中、今後しばらく予断を許せない状況が続きそうだ。中国では今年5月下旬に広東省でもデルタ株の大規模な再流行が発生したが、約1ヶ月で封じ込めに成功した実績がある。

 このほか、マカオでは24日以降、隔離検疫用ホテルの警備員の間でクラスターが発生しており、28日までに累計6人が感染確認(輸入関連性事案)された。トルコからマカオへ到着し、隔離検疫期間中に感染確認された患者が感染源とみられ、デルタ株だった。25日午後から3日間かけて全民PCR検査の実施され、結果は全員だったとのこと。マカオの人口は約68万人。マカオに隣接する広東省珠海市では、マカオからの入境者に対する水際措置を強化して対応している。

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