マカオ、春節GW5日目のインバウンド旅客数は対前年30.7%増の約2.0万人…5日間累計21.8%増の約7.6万人

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行が長期化する中、国際観光都市マカオでも依然として厳格な各種防疫対策が維持されている。

 ただし、マカオと中国本土との間については、条件付きではあるものの隔離検疫免除での往来が再開している。中国本土以外の国・地域については、入境後に隔離検疫が必須となるほか、外国人の入境が原則禁止とされるなど、厳しい制限が存在する。目下、マカオにおけるインバウンド旅客は中国本土からが主となっている。

 マカオでは、年間最大の書き入れ時となる春節(旧正月)シーズンを迎えた。中国本土では、このところも各地で散発的な再流行が出現しているものの、一昨年及び昨年の同時期と比較して状況は落ち着いているとされ、インバウンド旅客数の回復に期待がかかる。

 マカオ政府旅遊局(MGTO)では、中国本土で年に複数回の大型連休(ゴールデンウィーク=GW)について、治安警察局提供資料を元に前年対比のインバウンド旅客数データを公表している。今年(2022年)の春節GWは大晦日にあたる1月31日から2月6日までの7日間で、比較対象は昨年(2021年)2月11日から17日までの7日間。

 MGTOが公表した2月5日更新の最新データによれば、春節GW5日目(2月4日)の総インバウンド旅客数は前年の同日から30.7%増の1万9884人、中国本土旅客に限ると33.8%増の1万8582人だったとのこと。インバウンド旅客全体に占める中国本土旅客の割合は93.5%。

 春節GW5日目まで(1月31日〜2月4日)の累計では、総インバウンド旅客数が21.8%増の7万6742人、中国本土旅客に限ると24.8%増の7万1442人、中国本土旅客の占める割合は93.1%。

 今年については、マカオ政府主催の春節祝賀イベントが3年ぶりに開催されており、MGTOはイベント効果によるインバウンド旅客の吸引に加え、マカオの安全性をアピールする狙いもあるとしている。MGTOが事前に明らかにした春節GW中のインバウンド旅客数は1日平均2万人だが、これを上回ったのは春節祝賀パレードと花火大会が開催された4日目(2月3日)のみ。近日、中国本土の中でも最大の旅客ソースとなる広東省における状況の変化(深セン市など各地で新たにオミクロン変異株の市中伝播が相次いで確認されたことに伴う防疫措置の強化)が出現しており、下振れ要因のひとつとみられる。ここまでMGTOの見込みを下回っているが、週末を迎える6日目、7日目の動向が注目される。

 なお、マカオ域内では2月4日まで118日連続で新型コロナ市中感染確認例ゼロを維持している。

マカオで2月3日夜に開催された花火大会の様子(写真:GCS)

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