マカオのカジノホテル放火犯、10年間で3.7億円負け外資系運営会社に不満…外国人襲撃計画準備も未遂

 2月24日午後、マカオ・コタイ地区にあるカジノIR(統合型リゾート)併設ホテルの客室に火を付けたなどと警察に自首した中国本土出身の男(59)が現れ、現場で出火の事実が確認できたことから逮捕至った事件について、マカオ司法警察局は25日夕方、被疑者の供述内容などの詳細を明らかにした。

 同局の発表によれば、被疑者は同局の調べに対し、「職業はビジネスマンで、2012年からマカオのカジノへ来るようになり、これまで合計約2000万人民元(日本円換算:約3.7億円)負けた上、直近の訪問でも16万5000人民元(約302万円)負けてしまい、ホテル客室で酒を飲んで気を紛らわしていたところ、自身が負けたのは外資系カジノ運営企業と外国人のせいだと考えるようになり、客室内でライターを使って衣服と紙類を燃やした後、ホテル内にいる外国人を襲撃しようと客室内にあった果物ナイフを持って室外に出たものの、しばらくして客室に火を付けたことを後悔し、ホテルスタッフに事情を説明するも、言葉が通じず理解を得られなかった」などと供述したとのこと。その後、警察へ自首した際、果物ナイフを所持した状態だったという。

 なお、男が火を付けたホテル客室では、自動でスプリンクラーが作動し、消火に成功していた。ホテル側は、被害額を134万パタカ(約1950万円)と算定して警察に報告したとのこと。

 警察では、被疑者を放火及び禁止武器所持罪で検察院送致するとした。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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