マカオの総体失業率が3.5%まで上昇、月給中位数は微増…2022年1〜3月期雇用統計

 マカオ政府統計調査局は4月29日、最新(2022年1〜3月期)の雇用統計を公表。総体失業率が3.5%、マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限った失業率は4.5%だった。

 いずれも前回調査(2021年12月〜2022年2月期)から0.2ポイント(pt)の上昇で、このところリーマンショックの影響があった2009年以来の高水準が続く状況。不完全雇用率は0.1pt下落の2.8%。

 2022年1〜3月期のマカオ居住の労働人口は38.45万人、労働参加率は68.8%。就業人口は前回調査から2400人減の37.12万人、マカオ居民に限ると2100人減の27.89万人。

 失業人口は前回調査時から500人増の1.33万人。求職中の失業者のうち直前までカジノ・カジノ仲介業及び建設業に従事していた人の数が多かった。このほか、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は1.5pt下落の5.9%に。

 不完全就業者数は500人減の1.06万人。カジノ・カジノ仲介業で顕著な減少だった。

 前の四半期との比較では、総体失業率とマカオ居民に限った失業率がいずれも0.4pt上昇。就業人口は5900人減、マカオ居民に限ると3600人減。業界別の就業者数動向について、カジノ・カジノ仲介業が3800人減の7.27万人、飲食業が2500人減の2.09万人、不動産・ビジネスサービス業が1800人増の3.47万人。

 今年1〜3月期の就業人口の月給中位数は前の四半期から1.3%増の1万6000パタカ(日本円換算:約25.7万円)、業界別では、カジノ・カジノ仲介業が2万0500パタカ(約32.9万円)、建設業が1万5000マカオパタカ(約24.1万円)。マカオ居民に限った就業人口の月給中位数は横ばいの2万パタカ(約32.1万円)。

 就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤するマカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元にマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約8.71万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から1300人減の47.16万人。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の夜景(資料)=2020年7月本紙撮影

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