中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は264人…上海は抑制可能な状態に、北京でも顕著な減少=5/27

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が5月28日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月27日の中国本土における新規市中感染確認者数は71人(前日から9人減)だったとのこと。内訳は、上海市39人、北京市18人、天津市4人、河南省4人、吉林省3人、江蘇省3人。このうち上海市の18人、北京市の1人、吉林省の1人の計20人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは224日連続で、2日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は193人(前日から81人減)。内訳は、上海市131人、遼寧省11人、吉林省9人、新疆ウイグル自治区9人、山東省7人、北京市6人、河南省5人、天津市3人、河北省3人、江蘇省3人、四川省3人、浙江省2人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は264人で、3日連続500人以下に。このうち上海市の報告数が170人に上り、全体の64.4%を占めた。上海では4日連続500人以下を維持。

 5月27日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3099人(うち輸入性が218人)で、重症者は162人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万7552人(輸入性446人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が維持される中だが、近日は新規感染確認数が顕著な減少傾向となっており、段階的に正常化が進む状況。

 北京市では依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染確認例の出現が続く。

 NHCは27日午後の会見の中で、上海については状況が好転し、抑制可能な状態になったものの、他都市との比較ではリスクレベルは高いとし、リバウンドに警戒が必要との見方を示した。また、北京市については直近2日の新規感染者数が顕著な減となり、すでに8つの区・県で社会面における安定したゼロコロナ状態を達成できている、局地的に一部伝播リスクは存在するため、PCR検査によるスクリーニング実施と集中隔離を強化する必要があるとした。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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