中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は215人…上海・北京とも状況落ち着く=5/28

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が5月29日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月28日の中国本土における新規市中感染確認者数は54人(前日から17人減)だったとのこと。内訳は、上海市29人、北京市14人、天津市7人、河南省2人、湖北省1人、四川省1人。このうち上海市の18人、北京市の2人、四川省の1人の計21人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは225日連続で、3日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は161人(前日から32人減)。内訳は、上海市93人、河北省13人、吉林省10人、遼寧省8人、北京市7人、河南省7人、新疆ウイグル自治区7人、天津市4人、四川省4人、江蘇省3人、浙江省2人、山東省2人、安徽省1人。

 無症状を含む新規感染者数は215人で、4日連続500人以下に。このうち上海市の報告数が122人に上り、全体の56.7%を占めた。上海市では5日連続500人以下を維持。

 5月28日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2929人(うち輸入性が229人)で、重症者は140人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万6181人(輸入性449人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続くが、近日は新規感染確認数が顕著な減少傾向を維持。段階的に正常化が進む状況。北京市では依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染確認例の出現が続くものの、近日は新規感染確認数が減少しており、市当局は5月28日の会見でコントロール可能な状態に至ったとの見方を示した。

 上海市と北京市では、状況が落ち着きつつある中、一部の商業活動が段階的に再開されている。上海市では、6月1日までにおよそ1100の金融機関が営業再開可能となる見通し。北京市でも、5月29日から房山区と順義区について在宅勤務を取りやめたり、この2区と朝陽区で公共交通機関の正常運行化が実施されるとのこと。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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