中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は34人、6日連続100人以下…広東省珠海市でマカオからの入境者2人陽性=6/20

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月21日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月20日の中国本土における新規市中感染確認者数は9人(前日から5人減)だったとのこと。内訳は、上海市6人、北京市3人。中国本土で市中感染確認例が出現するのは248日連続で、9日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は25人(前日から15人増)。内訳は、吉林省10人、遼寧省6人、上海市3人、北京市2人、広東省(深圳市)2人、広西チワン族自治区2人。

 無症状を含む新規感染者数は34人で、6日連続100人以下を維持した。

 5月末にロックダウンが解除となった上海市では目立ったリバウンドは出現していないものの、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染者が散発的に出現しており、同市ではPCR検査によるスクリーニングが強化されている。

 4月下旬から再流行が続く北京市については、一旦は多くのエリアで社会面におけるゼロコロナを達成し、一部を除いて正常化が進んでいたが、近日、朝陽区にあるバー(クラブ規模の大型施設)で300人規模のクラスターが発生。ただし、伝播チェーンはほぼ寸断できたとの見方が示されている。

 6月20日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は809人(うち輸入性が254人)で、重症者は7人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1449人(輸入性532人)が医学観察下にあるとのこと。

 このところ中国本土の状況は安定してきた一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に感染確認数の増加が続き、6月20日まで5日連続で市中感染確認数が1千人超となった。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、18日深夜から20日夕方にかけて36人の陽性者が出現し、これまでのところ感染源はわかっていない。目下、全市民PCR検査によるスクリーニングが実施されている。

 マカオでの陽性者出現を受け、隣接する広東省珠海市でも緊張が高まっている。同市では6月15日以降にマカオから入境した人に対して7日間の自宅隔離(外出不可)及びその後の7日間の健康モニタリング(マカオの局地ロックダウン対象区域からの場合は集中隔離7日間と自宅隔離7日間)とするなどの措置を講じたほか、一部エリアでは全市民PCR検査が実施されている。19日には同市でマカオからの入境した2人の陽性が判明した(輸入性症例としてカウント)。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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