中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は521人…広東省は12人、すべて深圳市=7/27

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月28日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月27日の中国本土における新規市中感染確認者数は86人(前日から7人増)だったとのこと。内訳は広西チワン族自治区32人、甘粛省23人、四川省17人、河南省7人、広東省4人、上海市3人。このうち甘粛省の18人、広西チワン族自治区の15人、四川省の7人、河南省の1人の計41人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは285日連続で、3日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は435人(前日から90人減)。内訳は甘粛省207人、広西チワン族自治区131人、山東省49人、四川省13人、上海市11人、広東省8人、河南省5人、天津市3人、安徽省3人、江西省2人、湖北省2人、江蘇省1人。

 無症状を含む新規感染者数は521人。

 7月27日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1796人(うち輸入性が522人)で、重症者は25人(輸入性ゼロ)。無症状の患者7167人(輸入性546人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。27日の感染例はすべて深圳市からの報告例。1人が龍華区の中リスクゾーンから発見された以外は隔離対象者だったという。

 このところ連日多くの感染例が出現しているのが広西チワン族自治区と甘粛省。前者は北海市、中でも海城区に集中している。当地では27日に新規で4つの高リスクゾーンが設定された一方、46の高リスクゾーンが中リスクへ指定変更となった。甘粛省の27日の新規感染例230人は蘭州市、臨夏州、甘夏州に分布。蘭州市の新規感染者は減少傾向にあり、56人だった。5月末に長期のロックダウンが解除となり、正常化が進んだ上海市だが、以降も市中感染例が散発している。27日の感染例はすべて隔離対象の中から発見に至ったケースとのこと。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日から陽性者の出現が相次ぎ、28日午前0時までの累計は1819人に。感染力が強いオミクロン変異株派生型のBA.5.1であることから、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。市中陽性者は23日以降に5日連続ゼロとなっているものの、政府は23〜29日までをコンソリデーション期として引き続き厳格な防疫措置を維持し(”社会相対静止”から一部緩和にとどめる)、ゼロコロナ状態をより確実なものとすることを目指している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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