中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は450人…甘粛省と広西チワン族自治区で3桁=7/28

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が7月29日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月28日の中国本土における新規市中感染確認者数は60人(前日から26人減)だったとのこと。内訳は甘粛省21人、四川省16人、広西チワン族自治区10人、山東省5人、河南省4人、広東省3人、上海市1人。このうち甘粛省の14人、四川省の6人、広西チワン族自治区の2人、河南省の1人の計23人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは286日連続で、4日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は390人(前日から45人減)。内訳は広西チワン族自治区121人、甘粛省112人、山東省93人、四川省29人、河南省17人、上海市6人、江西省4人、広東省3人、天津市2人、安徽省1人、福建省1人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は450人。

 7月28日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1754人(うち輸入性が530人)で、重症者は25人(輸入性ゼロ)。無症状の患者7200人(輸入性557人)が医学観察下にあるとのこと。

 香港・マカオと隣接する広東省では、このところ複数都市で感染者の出現が相次ぐ。28日の感染例は仏山市と深圳市から報告されたもの(各3人)。

 このところ連日多くの感染例が出現しているのが広西チワン族自治区と甘粛省。近日は減少傾向にあるが、依然として単日の感染者数は3桁に上る。前者は北海市、中でも海城区に集中している。北海市当局は28日、情勢は緩やかに好転しており、一部の県ではゼロコロナ状態を達成し、全体として終息に向かっているとの見方を示した。後者は蘭州市に集中しているが、減少傾向を維持しており、28日は33人だった。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4千前後(輸入性含む)となっている。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持してきたが、6月18日から陽性者の出現が相次ぎ、28日午前0時までの累計は1819人に。感染力が強いオミクロン変異株派生型のBA.5.1であることから、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる”社会相対静止”(7月11日〜22日)といった極めて厳格な防疫措置を講じて対応した結果、市中における陽性者は減少傾向を維持。市中陽性者は23日以降の5日連続ゼロとなっている。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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