中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が4日連続2千人以下…最多はチベット自治区の558人、海南省では減少傾向維持=8/24

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月25日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月24日の中国本土における新規市中感染確認者数は345人(前日から35人減)だったとのこと。内訳は海南省217人、チベット自治区37人、重慶市27人、陝西省16人、四川省15人、新疆ウイグル自治区13人、広東省4人、山西省3人、青海省3人、天津市2人、遼寧省2人、河南省2人、河北省1人、江西省1人、湖北省1人、雲南省1人。このうち海南省の125人、四川省の3人、陝西省の2人、河北省の1人、青海省の1人、新疆ウイグル自治区の1人の計133人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは313日連続で、21日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1289人(前日から28人増)。内訳はチベット自治区521人、海南省309人、新疆ウイグル自治区154人、青海省114人、陝西省51人、江西省25人、河南省23人、四川省23人、重慶市16人、湖北省12人、広西チワン族自治区8人、遼寧省7人、上海市6人、湖南省4人、河北省2人、浙江省2人、広東省2人、雲南省2人、甘粛省2人、山西省1人、黒竜江省1人、江蘇省1人、福建省1人、山東省1人、貴州省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1634人で、15日連続4桁となったが、4日連続2千人以下を維持。

 8月24日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は7764人(うち輸入性が632人)で、重症者は40人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万2172人(輸入性702人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、チベット自治区が最多の558人。ラサ市とシガツェ市に集中しており、無症状が大半。8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5の流行が続く海南省は526人で、このうち三亜市が420人を占めた。近日は流行の緩和がうかがえる状況で、新規感染者数も減少傾向を維持している。

 また、上海市の無症状感染者6人は浦東区の2つの高リスク地区で見つかったケース。香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。24日の新規感染者数は再び1桁となる6人で、すべて深圳市から報告されたケース。他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では7千人台(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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