中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は949人…4日連続1千人以下、貴州省が約3割占め最多=9/14

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月15日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月14日の中国本土における新規市中感染確認者数は126人(前日から70人減)だったとのこと。内訳は四川省84人、チベット自治区9人、内モンゴル自治区7人、広東省5人、広西チワン族自治区5人、貴州省5人、北京市2人、重慶市2人、新疆ウイグル自治区2人、天津市1人、江西省1人、山東省1人、雲南省1人、陝西省1人。このうち四川省の27人、内モンゴル自治区の5人、新疆ウイグル自治区の2人、北京市の1人、チベット自治区の1人の計36人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは334日連続で、42日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は823人(前日から61人増)。内訳は貴州省302人、四川省159人、チベット自治区101人、広西チワン族自治区55人、江西省52人、湖北省30人、新疆ウイグル自治区25人、黒竜江省22人、甘粛省15人、山東省11人、天津市10人、内モンゴル自治区10人、遼寧省8人、陝西省8人、河南省5人、広東省4人、河北省2人、江蘇省2人、浙江省1人、雲南省1人。

 無症状を含む新規感染者数は949人で、2日ぶり減。また、4日連続で1千人以下を維持した。

 9月14日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は4884人(うち輸入性が550人)で、重症者は34人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万0909人(輸入性703人)が医学観察下にあるとのこと。

 14日の新規感染者数が3桁となったのは、貴州省(307人)、四川省(243人)、チベット自治区(110人)の3省区。

 チベット自治区は減少傾向を維持しているが、貴州省ではリバウンドが出現。四川省は内江市からの報告例が約半数を占めた。成都市については32人で、このところ状況は緩和しており、社会面(隔離対象ではない一般市中)からの新規感染者出現ゼロが続く中、16日から段階的に正常化が進められるという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。14日の新規感染者数は前日と同数の9人で、深圳市、東莞市、江門市からの報告例。

 このほか、近日、北京市にある複数の大学キャンパスに絡む感染例の出現が続いたが、14日の同市の新規感染確認者は2人にとどまり、いずれも隔離対象者で、状況は落ち着いたとみられる。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加したのち、直近では7千〜8千人で高止まりしている。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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