中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は629人…2日連続1千人以下、貴州省とチベット自治区が3桁=9/19

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月20日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月19日の中国本土における新規市中感染確認者数は104人(前日から12人増)だったとのこと。内訳は貴州省41人、四川省33人、チベット自治区16人、天津市3人、雲南省3人、黒竜江省2人、山東省2人、浙江省1人、河南省1人、湖南省1人、重慶市1人。このうち貴州省の18人、四川省の9人、山東省の2人、雲南省の1人、黒竜江省の1人、浙江省の1人、河南省の1人、湖南省の1人の計35人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは339日連続で、2日ぶりに100人超となった。

 市中の無症状感染例は525人(前日から190人減)。内訳は貴州省208人、チベット自治区160人、黒竜江省44人、四川省37人、天津市15人、新疆ウイグル自治区12人、湖北省11人、河南省7人、広西チワン族自治区7人、海南省5人、青海省4人、河北省3人、雲南省3人、江西省2人、甘粛省2人、上海市1人、浙江省1人、山東省1人、湖南省1人、広東省1人。

 無症状を含む新規感染者数は629人で、2日連続減。また、2日連続1千人以下となった。

 9月19日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3458人(うち輸入性が577人)で、重症者は40人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万7018人(輸入性777人)が医学観察下にあるとのこと。

 19日の新規感染者数が3桁となった省市区は貴州省(249人)とチベット自治区(176人)の2省。

 貴州省ではこのところ連日3桁の感染例が出現する状況が続いている。ただし、大半が無症状。省都の貴陽市では、地域のリスクレベル別の管理を行いながら、段階的に正常化を進める方針が示されたという。チベット自治区では一旦2桁となった後、再び3桁まで増加した。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。19日の新規感染者数は前日から2人減の1人で、東莞市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では6千〜9千人で推移している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

マカオとの陸路の玄関口のとなる広東省珠海市の拱北出入境ゲート(資料)—本紙撮影

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