中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は27省市区から970人…3日連続増、深圳で市中感染例出現続く=10/4

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月5日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月4日の中国本土における新規市中感染確認者数は223人(前日から27人減)だったとのこと。内訳は内モンゴル自治区64人、広東省34人、四川省32人、雲南省23人、江蘇省22人、重慶市10人、寧夏回族自治区7人、山西省6人、チベット自治区5人、陝西省5人、湖南省4人、北京市3人、天津市2人、河北省1人、黒竜江省1人、浙江省1人、安徽省1人、山東省1人、河南省1人。このうち内モンゴル自治区の34人、四川省の13人、広東省の6人、雲南省の2人、北京市の1人、河北省の1人、黒竜江省の1人、浙江省の1人、河南省の1人、陝西省の1人の計61人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは354日連続で、5日連続100人超となった。

 市中の無症状感染例は747人(前日から121人増)。内訳は内モンゴル自治区243人、新疆ウイグル自治区91人、天津市57人、雲南省50人、チベット自治区37人、四川省34人、寧夏回族自治区29人、広東省24人、江蘇省18人、湖北省18人、貴州省17人、陝西省17人、浙江省14人、河南省14人、重慶市14人、甘粛省13人、河北省12人、湖南省10人、山西省7人、上海市6人、山東省6人、黒竜江省5人、安徽省4人、広西チワン族自治区4人、北京市1人、遼寧省1人、吉林省1人。

 無症状を含む新規感染者数は970人で、3日連続増。ただし、17日連続1千人以下を維持した。

 10月4日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2876人(うち輸入性が615人)で、重症者は18人(輸入性ゼロ)。無症状の患者8872人(輸入性763人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月4日の新規感染者数が3桁となった省市区は内モンゴル自治区(307人)のみで、2日連続300人超。フフホト市からの報告例が主となっており、同市では直近3日間の累計が500人超に。約1200床規模の臨時病院も完成したという。

 新疆ウイグル自治区では、中心都市のウルムチ市で市外への外出を控える呼びかけがなされているほか、流出を避ける目的で自治区外へ向かう列車が運休になっている模様。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現している状況。4日の新規感染者数は前日から15人増の58人で、省内9市に分布。深圳市が21人を占め、うち3人が隔離対象ではない一般市中から、2人が閉塞管理下にない重点人員の中から発見に至ったケース。近日は同様のケースが相次いでおり、同市では地下鉄及び路線バスの一部が運休となっている。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、一旦1万人(輸入性含む)水準まで増加した後、直近では3〜4千人台まで減少。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。入境時隔離検疫撤廃後も感染者数に大きな変化は生じていない。マカオについては1ヶ月以上にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。

中国広東省深圳市の繁華街「東門歩行街(老街)」(資料)—本紙撮影

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