マカオの銀行における国際業務割合が3四半期連続下落…2022年3Q

 マカオ金融管理局は11月18日、今年第3四半期(2022年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年第3四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から下落。今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は今年6月末から0.8ポイント下落の84.7%。国際負債の割合についても0.9ポイント下落の82.4%に。いずれも3四半期連続下落。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.5%、44.5%、19.0%、3.2%、国際負債に占める割合は35.8%、38.4%、22.5%、2.6%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年6月末から5.8%減の2兆0778億マカオパタカ(日本円換算:約36兆2224億円)。このうち、対外資産は5.6%減の1兆5601億マカオパタカ(約27兆1973億円)、マカオにおける外貨資産は6.5%減の5177億マカオパタカ(約9兆0251億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは6.3%減の7414億マカオパタカ(約12兆9249億円)。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年6月末から6.0%減の2兆0210億マカオパタカ(約35兆2322億円)。このうち、対外負債は6.5%減となる1兆1914億マカオパタカ(約20兆7698億円)、マカオにおける外貨負債は5.4%減の8296億マカオパタカ(約14兆4625億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高は今年6月末から0.8%減の6689億マカオパタカ(約11兆6610億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は40.4%、26.3%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.7%及び11.4%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合はいずれも39.9%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.5%及び6.5%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は4月18日、架空の詐欺被害をでっち上げたとしてマカオを訪れていた中国人(中国本…
  2.  マカオ政府衛生局は4月19日夜、「人食いバクテリア」と呼ばれる細菌のひとつ、ビブリオ・バルニフィ…
  3.  マカオ政府統計調査局は4月19日、今年(2024年)2月の飲食業と小売業に関する景気調査結果を公…
  4.  4月19日付のマカオ特別政府区公報に「不動産需要管理に関する税制措置の撤廃」法が掲載され、翌日(…
  5.  マカオ・コタイ地区にあるギャラクシーアリーナで「ITTF(国際卓球連盟)男女ワールドカップマカオ…

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年4月号
(vol.130)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun