中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は約2.9万人…広州市と重慶市で数千人規模に=11/22

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月23日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月22日の中国本土における新規市中感染確認者数は2641人(前日から496人増)だったとのこと。内訳は広東省860人、北京市388人、四川省272人、重慶市215人、山西省157人、内モンゴル自治区124人、河南省115人、雲南省87人、黒竜江省63人、江蘇省62人、河北省45人、陝西省37人、浙江省33人、山東省30人、遼寧省22人、貴州省20人、新疆ウイグル自治区19人、上海市15人、福建省10人、吉林省13人、湖南省12人、海南省10人、湖北省9人、青海省7人、天津市5人、安徽省2人、江西省1人、広西チワン族自治区1人、甘粛省1人、寧夏回族自治区1人。このうち広東省の507人、重慶市の77人、浙江省の25人、四川省の21人、山東省の18人、北京市の10人、江蘇省の8人、山西省の6人、内モンゴル自治区の5人、陝西省の5人、青海省の4人、雲南省の3人、福建省の2人、湖南省の2人、河北省の1人、吉林省の1人、黒竜江省の1人、河南省の1人、広西チワン族自治区の1人、貴州省の1人、甘粛省の1人の計700人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は2万6242人(前日から488人増)。内訳は広東省7951人、重慶市6728人、北京市1098人、四川省980人、甘粛省937人、新疆ウイグル自治区928人、河北省912人、山東省767人、河南省736人、陝西省693人、青海省604人、内モンゴル自治区526人、山西省488人、湖北省389人、吉林省386人、江蘇省282人、広西チワン族自治区270人、雲南省255人、黒竜江省250人、天津市240人、寧夏回族自治区134人、湖南省122人、貴州省122人、遼寧省115人、浙江省88人、安徽省85人、江西省55人、上海市53人、福建省22人、チベット自治区10人、海南省8人、新疆生産建設兵団8人。

 無症状を含む新規感染者数は2万8883人で、3日連続増。また、12日連続5桁(1万人超え)となり、8日連続で2万人を上回った。上海市での大規模なロックダウンをはじめ、各地で目立った再流行が出現していた時期と同水準。

 11月22日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2万4630人(うち輸入性が707人)で、重症者は113人(輸入性ゼロ)。無症状の患者24万7193人(輸入性1194人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月22日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日と同数。このうち広東省(8811人)、重慶市(6943人)、北京市(1486人)、四川省(1252人)の4省市が4桁に上ったほか、河北省(957人)、新疆ウイグル自治区(947人)、甘粛省(938人)、河南省(851人)、山東省(797人)、陝西省(730人)、山西省(650人)、内モンゴル自治区(650人)、青海省(611人)、吉林省(399人)、湖北省(398人)、雲南省(342人)、黒竜江省(313人)、江蘇省(344人)、広西チワン族自治区(271人)、天津市(245人)、貴州省(142人)、遼寧省(137人)、寧夏回族自治区(135人)、湖南省(134人)、浙江省(121人)の21省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。10月下旬から急増し、流行開始以来最悪の状況を迎えている。22日の新規感染者数は前日から211人減の8811人で、5日連続1万人以下となったものの、依然として高止まりが続く状況に変わりはない。大半がオミクロンBA.5.2の流行は発生しているとされる広州市からの報告例で、海珠区に集中。同区の広い範囲で準ロックダウンに相当する厳格な防疫措置が講じられており、6回目の延長を繰り返しながら27日まで実施予定となっている。省内その他はマカオに隣接する珠海市をはじめ、深圳市、仏山市などからの報告例。

 このほか、重慶市では感染例の増が続き、2日連続6千人超。オミクロンBF.7が流行しているとされる北京市でも近日は感染例が右肩上がりで、2日連続4桁台に。同市では市中伝播だけでなく、市外から同市入りした人の感染報告も増加しており、22日から市外から同市入りした人に対して3日間で3回のPCR検査受検を求める措置が講じられているほか、市内の低リスクゾーンの住民に対しても移動を控えるよう呼びかけがなされている模様。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。ただし、このところマカオ市中及び珠海市でマカオ滞在歴のある陽性者が相次ぎ確認され、珠海市からの入境にあたって制限を強化する動きもあるが、これらをきっかけとした市中伝播は確認されていない。

中国広東省広州市内にある高層ビル(資料)—本紙撮影

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