中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が3日連続3万人超…広州と重慶で高止まり、北京でも5日連続4桁=11/25

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月26日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月25日の中国本土における新規市中感染確認者数は3405人(前日から364人増)だったとのこと。内訳は広東省991人、北京市586人、山西省324人、重慶市199人、河南省186人、四川省159人、黒竜江省134人、雲南省134人、内モンゴル自治区116人、山東省110人、河北省101人、遼寧省50人、福建省45人、陝西省39人、浙江省34人、貴州省31人、江蘇省29人、湖南省29人、新疆ウイグル自治区21人、広西チワン族自治区13人、海南省13人、湖北省12人、吉林省11人、上海市11人、青海省7人、天津市6人、江西省6人、甘粛省5人、チベット自治区2人、安徽省1人。このうち広東省の485人、重慶市の62人、雲南省の45人、浙江省の20人、北京市の19人、山東省の16人、四川省の10人、黒竜江省の9人、福建省の7人、陝西省の6人、河南省の5人、甘粛省の5人、青海省の4人、山西省の3人、海南省の3人、河北省の2人、内モンゴル自治区の2人、江蘇省の2人、遼寧省の1人、貴州省の1人の計707人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は3万1504人(前日から1850人増)。内訳は重慶市7522人、広東省7405人、北京市2009人、河北省1618人、四川省1374人、山西省1152人、青海省1036人、新疆ウイグル自治区946人、陝西省818人、河南省804人、山東省784人、甘粛省712人、湖北省694人、吉林省611人、天津市578人、遼寧省478人、内モンゴル自治区415人、雲南省386人、江蘇省353人、黒竜江省321人、広西チワン族自治区288人、寧夏回族自治区280人、湖南省275人、浙江省133人、安徽省128人、江西省101人、貴州省101人、上海市78人、福建省62人、海南省27人、チベット自治区14人、新疆生産建設兵団1人。

 無症状を含む新規感染者数は3万4909人で、6日連続増。また、15日連続5桁(1万人超え)となり、3日連続で3万人を上回った。上海市での大規模なロックダウンが実施されるなど各地で目立った再流行が出現していた今年4月中旬頃を上回る水準に。

 11月25日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2万9745人(うち輸入性が760人)で、重症者は112人(輸入性ゼロ)。無症状の患者30万0965人(輸入性1470人)が医学観察下にあるとのこと。

 11月25日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日と同数。このうち広東省(8396人)、重慶市(7721人)、北京市(2595人)、河北省(1719人)、四川省(1533人)、山西省(1476人)、青海省(1043人)の7省市が4桁に上ったほか、河南省(990人)、新疆ウイグル自治区(967人)、山東省(894人)、陝西省(857人)、甘粛省(717人)、湖北省(706人)、吉林省(622人)、天津市(584人)、内モンゴル自治区(531人)、遼寧省(528人)、雲南省(520人)、黒竜江省(455人)、江蘇省(382人)、湖南省(304人)、広西チワン族自治区(301人)、寧夏回族自治区(280人)、浙江省(167人)、貴州省(132人)、安徽省(129人)、福建省(107人)、江西省(107人)の21省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。10月下旬から急増し、流行開始以来最悪の状況を迎えている。25日の新規感染者数は前日から80人減の8396人で、8日連続1万人以下となったものの、依然として高止まりが続く状況。9割超がオミクロンBA.5.2の流行は発生しているとされる広州市からの報告例となっており、中でも海珠区に集中。同区を含む複数の区でPCR検査によるスクリーニングが頻繁に実施されたり、準ロックダウン措置を含む厳しい防疫措置が講じられており、市民生活にも大きな影響が生じている。なお、海珠区では区の東西部分を除く中央部が準ロックダウンエリアとなっているが、26日午前10時から西部についても管理強化が実施される模様。

 このほか、重慶市でも感染例が高止まりしている。また、オミクロンBF.7が流行しているとされる北京市でも近日は感染例が右肩上がりの状況で、5日連続4桁台に。社会面から発見に至るケースも前日と同水準の約400人に上ったという。同市では市中伝播だけでなく、市外から同市入りした人の感染報告も増加しており、22日から市外から同市入りした人に対して3日間で3回のPCR検査受検を求める措置がスタートし、24日からは公共交通機関時に48時間以内のPCR検査陰性証明の提示を求める措置も講じられた。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持するマカオについては、基本的に市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持しているものの、このところマカオ市中及び珠海市でマカオ滞在歴のある輸入性あるいは輸入関連性の陽性例が相次ぎ確認され、珠海市からの入境にあたって制限を強化する動きもある。26日朝、輸入性患者と同じバスに乗り合わせた人の陽性(輸入関連性事案に位置付け)が発覚し、緊張が高まっている。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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