マカオLRT横琴延伸線の海底シールドトンネルが貫通…2024年開通目標

 マカオ政府公共建設局(DSOP)は11月25日、同日マカオLRT(新交通システム)横琴延伸線の海底シールドトンネルの貫通式を開催したと発表。

 横琴延伸線は2019年12月に開業したマカオLRTタイパ線の「蓮花口岸駅」(コタイ地区)と広東省珠海市の横琴新区にある中国本土とマカオの陸路の玄関口「横琴新口岸(イミグレーション)」のマカオ管理区域を結ぶ2駅、約2.2キロメートルの支線。仮称「HE1」駅は既存のタイパ線蓮花口岸駅(高架駅)の隣に新たな駅舎を建設し、駅舎内で接続。高架橋、海底トンネルを経て横琴新区に入り、横琴新口岸のマカオ管轄区域に新設される仮称「HE2」駅は地下駅となる。

 昨年(2021年)3月18日に着工式が行われ、海底シールドトンネルの掘削工事は今年7月25日に横琴側からスタートし、124日連続で900メートルを掘削。難工事ながら工期は当初予定より53日間短く収まったという。

マカオLRT横琴延伸線の海底シールドトンネル部(写真:DSOP)

 工事を受託したのはマカオと中国本土のクロスボーダープロジェクトを得意とするインフラ大手の南光(集団)有限公司。DSOPでは、2024年の開通目標達成を確かなものにする象徴的な成果を挙げたと評価コメントを発出した。

 なお、海底シールドトンネル部以外の工事については、HE1駅とHE2駅、開削トンネル、高架橋構造部の進捗率が約78%、総体土木工事が約60%とのこと。

 目下、マカオLRTではタイパ線のマカオ半島側への乗り入れ(タイパ線の海洋駅から西灣大橋を経由して媽閣駅に至る部分)に向けた準備が進むほか、タイパ線の蓮花口岸駅付近から分岐する石排灣支線(2駅、約1.6キロ)については着工済み、タイパ島北東部にあるマカオ国際空港からマカオ半島東部沖に造成中の埋立地を経由してマカオ半島北端にある關閘を結ぶ全長約9キロの東線(全線地下)の建設計画も具体化された。

マカオLRT横琴延伸線の海底シールドトンネル貫通式の様子=2022年11月25日(写真:DSOP)

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