中国本土観光客の露営広がる、宿泊代節約目的

国慶節の大型連休が続く中、多くの中国本土観光客がマカオを訪れている。連休中はホテルが満室状態となり、価格も高騰することから、一部の観光客の間で宿泊代を節約するため、ハクサキャンプ場での露営を選択する動きが広がっているという。

10月4日付地元有力紙「澳門日報」が一面で報じた。通常、夏休みシーズンを終えたハクサキャンプ場は閑散としているが、今回の国慶節休暇中は露営する中国本土からの旅客で賑わいをみせている。

2泊3日の予定で露営をしていた中国本土からの旅客によると、テントなどの準備費用も含めて通常のホテル1泊分以下の予算だったいう。また、別の旅客によるとマカオの繁忙期の大型リゾートホテル宿泊価格は1泊あたり3,000パタカ前後で、中国本土の労働者の1ヶ月分の賃金に相当するため高価に感じたとのこと。

ハクサキャンプ場での露営については、中国本土のウェブサイトに情報が掲載されたことがきっかけとなり、追随する旅客が増えたものとみられる。

ハクサキャンプ場はマカオ政府民政総署の管轄下にある。全30区画のうち、5区画が一般開放、残りの25区画はマカオの社団、教育機関などの団体専用となっているが、地元団体による使用予定がない際は、一般向けに開放されるという。キャンプ場の利用は無料。

香港でも公営キャンプ場を利用する中国本土旅客が増えている傾向にあり、24時間営業のファストフードチェーンをホテル代わりに利用する旅客も目立っていることから、地元住民との間での摩擦が度々報道されている。マカオでは現時点でそういった問題は発生していない。

ハクサキャンプ場 (c) IACM

ハクサキャンプ場 (c) IACM

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