公共バス維澳蓮運(レオリアン)破産、政府管理下へ

10月1日深夜、マカオで公共バスを運行する維澳蓮運(レオリアン)が破産申請を行ったことを発表した。要因は多数のコントロール不可能な外的要因、予想を上回る従業員コストが財政を圧迫したためという。10月2日、マカオ政府は6か月間の期限付きで同社を政府の管理下に置いたと発表。バスの運行は当面維持される見通し。

マカオの公共バスは新福利(トランスマック)、澳巴(TCM)、レオリアンに3社による運行体制。レオリアンは2011年8月に新規参入したが、同業他社と比較して事故やトラブルが多かった。同社によると、累積赤字は1億2千万パタカ(日本円換算:約14.4億円)、毎月約600万パタカ(同約7200万円)にも上るという。

マカオの公共バスの利用者は1日あたり約44万人で、市民生活はもちろん、観光客にとっても必要不可欠な公共交通機関だ。マカオ政府交通事務局によると、レオリアンではマカオのバス路線の約5分の2にあたる27路線を運行し、1日あたり約16万人が利用しているという。なお、従業員数は約500名。

マカオ政府では、10月2日にすでにレオリアンを6か月間の期間限定で政府管理下に置いたことを急きょ発表した。当面の間、バス運行サービスと従業員の雇用が維持されるという。

マカオの公共交通機関ではここ数年、LCC(格安航空会社)のビバマカオ航空、香港(上環)とマカオ(タイパ)を大型フェリーで結んだフェリー会社のマカオドラゴン、香港(屯門)とマカオを結んだフェリー会社の香港西北航運などの新規参入各社が短期間のうちに挫折する例が相次いでいる。

レオリアン社の路線バス(資料)—本紙撮影

レオリアン社の路線バス(資料)—本紙撮影

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