マカオ 2023年1月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が4ヶ月連続増、不良債権比率は1.6%まで上昇

 マカオ政府金融管理局は3月6日、今年(2023年)1月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から6.7%、通知預金が4.7%のそれぞれ上昇で、M1は5.2%増。また、準通貨負債は0.4%上昇。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.9%増となる7241億マカオパタカ(日本円換算:約12兆1780億円)に。前年同月との比較では、M1が2.2%下落、M2が4.6%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが36.5%、香港ドルが42.7%、人民元が8.4%、米ドルが10.7%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.7%増の7023億マカオパタカ(約11兆8114億円)で4ヶ月連続増、非居民による預金残高についても2.0%増の3281億マカオパタカ(約5兆5180億円)で2ヶ月連続増、公共部門の銀行システムへの預金残高は6.0%減の2281億マカオパタカ(約3兆8362億円)で3ヶ月連続減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.3%減の1兆2585億マカオパタカ(約21兆1656億円)で2ヶ月ぶり減に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.8%、43.5%、9.5%、23.5%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.9%減の5671億マカオパタカ(約9兆5376億円)。対外民間部門への融資は0.6%増の7058億マカオパタカ(約11兆8702億円)。民間部門へ融資額は合計で0.1%下落の1兆2729億マカオパタカ(約21兆4078億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.4%、40.4%、15.7%、24.2%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年1月末時点で前月末から横ばいの60.9%。非マカオ居民含む総体預貸率は0.1ポイント上昇の101.1%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ62.3%、54.5%水準。不良債権比率は前月末から0.1ポイント上昇の1.6%に。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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