インバウンド急回復のマカオでタクシー違反検挙数が大幅増…1〜3月累計100件超に

このほどマカオ治安警察局は今年(2023年)1〜3月累計のタクシー違反検挙数は前年同時期から6割増となる106件に上ったと発表。

 違反内容は乗車拒否、タクシー乗り場で順番待ちをせず客を乗せる、明らかな遠回り、メーターを使わず料金交渉を持ちかけるといった行為が主とのこと。

 マカオ政府交通事務局公表データによれば、今年1〜3月に市民から寄せられたタクシーに関する投書の数は231件で、運転手のサービス態度に関するものが最多だったという。

 マカオのタクシーをめぐっては、一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっていた。改善策として、2019年6月に罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化などを盛り込んだ改正タクシー法が施行され、以降は違反検挙件数は激減。2020年以降もコロナ禍での行動制限やインバウンド旅客数の低迷により違反検挙件数についても低位を維持してきた。ただし、今年に入って以降、ウィズコロナへの転換を受けて水際措置の緩和が進み、インバウンド旅客数が急回復し、タクシー違反件数も増加に転じた。

 なお、改正タクシー法施行後、これまでに6人の運転手が免許取り消し処分を受けたとのこと。

 目下、マカオでは清明節、復活節(イースター)の飛び石連休の真っ只中にあり、インバウンド旅客数が増大している。治安警察局によると、直近3日間(4月5〜7日)のタクシー違反検挙数は3件で、うち2件が乗車拒否だったという。このほか、乗客に対する非礼対応をめぐる事案が9件あり、交通事務局が調査にあたっているとした。

マカオのタクシー乗り場のサイネージ(資料)=本紙撮影

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