マカオにある世界的にも珍しいカジノ産業のミュージアム

 世界最大のカジノ都市として知られるマカオだが、実はカジノ都市としての歴史も長く、法規制化が実施された1847年から数えても170年以上になる。

ルーレットの旋盤の展示コーナー=本紙撮影

 マカオ経済にとってカジノは大黒柱となっており、「ゲーミング産業」の核として認知されている。近代マカオ経済発展史において、極めて重要な役割を果たしてきた。

シックボウ(大小)テーブルの展示品=本紙撮影

 実は、マカオには世界的にも珍しいゲーミング産業に特化したミュージアム「澳門博彩業歴史資料館(マカオゲーミング業歴史資料館)」が存在する。マカオ半島・新口岸地区にあるカジノリスボアに2018年にオープンした施設で、2019年に拡張して展示内容がより豊富となった。

旧式スロットマシンの展示品=本紙撮影

 同ミュージアムを運営するのは1962年から約40年にわたってマカオのカジノ経営権を独占していたSTDM(澳門旅遊娯楽有限公司)の後継にあたるSJM(澳門博彩)社だ。

マカオ独特のゲーム、ファンタン関連の展示品=本紙撮影

 実際にカジノ施設で使われていたテーブル、マシン、各種カジノ用品のほか、ユニフォームやバックヤード関連の品まで、貴重な展示物が揃う。業界の歴史をまとめたパネルや映像もある。

 オープン時間は12時から18時まで(無休)、見学無料。産業という視点でカジノを見てみるのも興味深く、立ち寄ってみる価値はあるといえる。

「澳門博彩業歴史資料館」エントランス=本紙撮影

*記事の内容は取材当時(2019年12月)のものです。

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…
  2.  アフターコロナ初年となったマカオの昨年(2023年)通期のカジノ売上(粗収益、Gross Gam…
  3.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)ギャラクシーマカオのイーストスクエアで4月24日、…
  4.  マカオ治安警察局は4月24日、同月22日に路線バスの車内で乗り合わせていた20代の女性の臀部に下…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月24日、マカオ半島新口岸地区にあるマカオグランプリ博物館でレゴ…

ピックアップ記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…
  5.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  5.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun