マカオ 2023年4月貨幣・金融統計公表…不良債権比率が1.9%まで上昇

 マカオ政府金融管理局は6月5日、今年(2023年)4月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から0.7%上昇、通知預金が4.7%下落で、M1は3.2%減。また、準通貨負債は0.2%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.5%下落となる7232億マカオパタカ(日本円換算:約12兆4914億円)に。前年同月との比較では、M1が1.6%上昇、M2が7.3%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.8%、香港ドルが45.3%、人民元が8.1%、米ドルが9.6%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.5%減の7023億マカオパタカ(約12兆1304億円)で2ヶ月ぶり減、非居民による預金残高についても2.6%減の2914億マカオパタカ(約5兆0332億円)で2ヶ月ぶり減、公共部門の銀行システムへの預金残高は3.7%減の2196億マカオパタカ(約3兆7930億円)で2ヶ月連続減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は1.6%減の1兆2132億マカオパタカ(約20兆9549億円)で2ヶ月ぶり減。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.6%、45.4%、8.8%、22.8%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.9%下落の5645億マカオパタカ(約9兆7503億円)。対外民間部門への融資は4.0%減の6493億マカオパタカ(約11兆2150億円)。民間部門へ融資額は合計で2.6%減の1兆2138億マカオパタカ(約20兆9653億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ18.3%、43.5%、13.6%、21.9%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年4月末時点で前月末から0.2ポイント上昇の61.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.0ポイント下落の100.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ61.2%、61.5%水準。このほか、不良債権比率は前月末から0.2ポイント上昇の1.9%に。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ司法警察局は9月27日、マカオ半島の南灣エリアにあるマンションの一室に複数の「換銭党」と呼…
  2.  マカオ司法警察局は中秋節・国慶節の大型連休を控えた9月27日、治安環境の浄化を目的に捜査員10人…
  3.  マカオ政府は9月29日、タイパ島の益隆爆竹工場跡周辺の整備計画及びマカオ半島永福圍・草堆街周辺の…
  4.  マカオ政府交通事務局(DSAT)は9月29日、広東省深圳市と港珠澳大橋マカオ側及び珠海側のイミグ…
  5.  マカオ半島旧市街地にある「福隆新街」一帯の歩行者天国化が中秋節にあたる9月29日からスタートした…

ピックアップ記事

  1.  マカオの統合型リゾート(IR)運営大手のギャラクシー・エンターテインメント・グループ(GEG)は…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  香港とマカオの間をおよそ1時間で結ぶ高速船「ターボジェット」及び「コタイウォータージェット」を運…
  4.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ」内に9月8日、新ホテル「W…
  5.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…

イベントカレンダー

香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年10月号
(vol.124)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun