マカオ、大量の中古スマホを身体に巻き付け密輸図った運び屋2人摘発…いずれも再犯

 澳門海關(マカオ税関)は8月28日、同月25日夜にマカオ半島北部にあり広東省との陸路の主要な玄関口のひとつとなる青茂(チンマオ)イミグレーション出境フロアの税関検査場で違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に絡む中古スマートフォンの密輸事案を2件摘発したと発表。

 税関によれば、密輸を図った2人はいずれもマカオ人の男(43歳と49歳)で、税関検査場を通過する際の動作が不自然だったことに税関職員が気づき、呼び止めて詳細検査を行ったところ、大量のスマートフォンをラップを使って身体に巻きつけたり、靴の中に隠して密輸を図ったことが判明したとのこと。

マカオ税関による検査で発見に至った身体に巻き付けられた中古スマートフォン(写真:澳門海關)

 2人が所持していた中古スマートフォンの数は計70台で、税関は男2人を対外貿易法違反で起訴済みとした。なお、2人はそれぞれ昨年11月、今年7月にも運び屋行為により摘発を受けており、税関のリスク評価システムを通じて監視強化対象としていたという。

 目下、マカオ警察総局による指揮の下、各保安部門が地域社会の良好な治安環境の維持と保護を目的とした大規模取り締まり作戦「落雷2023」を展開する中、税関でも水際での警戒を強化して臨んでいるとし、市民に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また営利を目的とした密輸に関与しないよう呼びかけた。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツなどが目立っている。

マカオ税関による検査で発見に至った身体に巻き付けられた中古スマートフォン(写真:澳門海關)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は6月12日、コタイ地区にある統合型リゾート(IR)内のトイレで拾得した指輪1点…
  2.  マカオ政府衛生局(SSM)は6月12日、WHO(世界保健機関)が制定した世界献血者デー(毎年6月…
  3.  マカオの気象台にあたるマカオ政府地球物理気象局(SMG)は、台風1号(国際名:ウーティップ)の接…
  4.  マカオ政府海事・水務局(DSAMA)は6月12日夕方、悪天候の影響により海面における風浪が大きく…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノ施設ばかりが目立つが、実はマカオにはサッカ…

ピックアップ記事

  1.  仏ミシュラン社は3月13日、香港・マカオでも高い知名度と信頼性を誇る人気グルメガイド「ミシュラン…
  2.  4月30日、マカオ立法会と政府との間で2025年施政方針の運輸・工務領域における政策討論が行われ…
  3.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)は4月29日、国際旅客誘致策の一環として昨年(2024年)実施した香…
  5.  マカオ政府は6月9日午後5時からマカオ政府本部ビルで特別会見を行い、SJMリゾーツ社、メルコリゾ…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2025年6月号
(vol.144)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun