マカオ大学が毛髪再生を促進する天然オリゴ糖バイオ素材開発

 マカオ大学は9月7日、同大学中華医薬研究院・中薬質量研究国家重点実験室の王春明教授率いる研究チームが南京大学生命科学研究院の董磊教授及び温州医科大学薬学院の肖健教授と共同開発した植物由来のオリゴ糖バイオ素材(OG6)をマウスの皮膚内に注入することで毛髪の成長を明瞭に促進することが実証されたと発表。

 これに関連する研究成果は(中国の)国家発明特許の承認及び特許協力条約(PCT)出願済みで、また、材料科学分野の権威ある学術雑誌「Advanced Materials」で発表されたという。

マカオ大学の研究チームが開発した新素材がマウスの毛髪再生を誘導(画像:University of Macau)

 マカオ大学によれば、遺伝やホルモンバランス、ストレスなどによる毛髪減少の影響を受ける人は世界に数千万人いるとみられ、現時点で臨床承認された薬剤はほとんどなく、また明らかな副作用があり、植毛手術についても高額で痛みを伴うことから、薄毛治療の臨床需要と市場価値は非常に大きいとした上、王教授は3年前に研究を開始し、現在企業や臨床機関と次のステップの共同研究について交渉を行う計画を展開中で、臨床試験を迅速に進めて新薬の発売につなげるとともに、教授自身が最初の使用者になることを望んでいるとのこと。

マウスの皮膚内で新たに生成された健康な毛嚢(画像:University of Macau)

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