マカオ近隣地区及び東アジアでデング熱の流行深刻…衛生当局が市民に対策呼びかけ

 マカオ政府衛生局(SSM)は9月27日、このところマカオは降雨が多く室外の容器に水が溜まりやすくなっており、加えて暑い日が続いていることから、デング熱を媒介するヒトスジシマカが発生しやすい状況にあり、デング熱の伝播リスクが高いシーズンにあたるとし、市民に蚊に対する対策を講じるとともに、疑わしい症状が出た場合は速やかに医療機関を受診するよう呼びかけた。

 同様の呼びかけがなされるのは7月頭以来、今シーズン2度目となる。

 SSMが資料をもとにまとめた年初来の流行状況について、(マカオに隣接する)広東省で8月までに252例(うち8月単月184例)、台湾でも9月25日までの累計が1万例を超えた(台南市に集中)ほか、東アジアでのデング熱の流行がより深刻化しており、例としてシンガポール(5567例)、タイ(9万1979例)、マレーシア(7万1193例)、ベトナム(5万7698例)などを挙げ、特にマレーシアとタイでは前年同時期比で大幅増になっているとした。

 SSMによれば、マカオと各地の間の人の往来は多く、今年に入って以降、マカオの域内感染例は確認されていないものの、輸入性の感染例は3例あり、同局として各地における流行状況を注視するとともに、医師がデング熱感染疑い患者の診察時に適切な対応を行えるよう準備を整えているという。また、マカオ各所の蚊の発生リスクの高い場所における駆除等の対策も強化して臨んでいるとのこと。

マカオの街頭に掲出されているデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ政府身分証明局(DSI)は12月5日、同月15日から安全性の向上と電子政務への対応を図った…
  2.  マカオ国際空港を拠点とするマカオ航空は、2016年3月に福岡路線に就航して以来、週4便の直行便運…
  3.  大航海時代以来、東洋と西洋を結ぶ貿易港として栄えたマカオ。東西文化がミックスしたエキゾチックな町…
  4.  OECD(経済協力開発機構)は12月5日、世界81の国・経済体の15歳、約69万人を対象として2…
  5.  マカオ政府金融管理局は12月5日、今年(2023年)10月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリー…

ピックアップ記事

  1.  マカオ航空日本支社の発表によれば、現在成田路線を週4便(火・木・土・日曜)で運航しているが、今年…
  2.  香港国際空港の制限エリア内にある「スカイピア」と港珠澳大橋マカオ側イミグレーション施設との間を港…
  3.  12月3日午後4時頃、マカオタワーでバンジージャンプを終えたばかりの日本人男性(56)が息切れの…
  4.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  5.  マカオでは、2019年12月に初の軌道系大量輸送機関として新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2023年12月号
(vol.126)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun