マカオ税関、上海蟹など未検疫食材の密輸入事案2件摘発

 澳門海關(マカオ税関)は10月15日、近日マカオ国際空港及び關閘イミグレーション施設の入境口にある税関検査場で未検疫食材の密輸入事案を2件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は大閘蟹(いわゆる上海蟹)8キログラム、禾蟲(イトメ)4キログラム。いずれも今が旬の食材にあたり、マカオへの輸入にあたっては認可及び検疫を受ける必要がある。

 10月12日正午頃、マカオ国際空港の税関検査場で不審な女1人(中国本土からの旅客、32歳)を呼び止め、手荷物に対するX線検査を行った結果、中から上海蟹40匹が見つかったが、旅客はマカオへの輸入に必要となる書類を提示できなかったとのこと。

 同月14日夜、關閘イミグレーション施設の税関検査場で、異常に沈んだ手荷物を携行した不審な女1人(マカオ人、60歳)を呼び止め、手荷物検査を実施したところ、2つの月餅の缶の中に大量のイトメが隠されていたのが発覚したという。税関は2人を対外貿易法違反=最大10万パタカ(約185万円)の罰金=で起訴済みとした。

マカオ国際空港の税関検査場で発見された密輸品の上海蟹(写真:澳門海關)

 税関では、運び屋行為及び来歴不明の生鮮食品のマカオ流入に対する警戒を強化して臨んでいるとした上、市民に対して来歴不明の食材を購入しないこと、物品の出入りに関する法令の遵守、また運び屋行為に関与することなどないよう累次の呼びかけを行った。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツ、食材などが目立つ。

關閘イミグレーション施設の税関検査場で発見された密輸品のイトメ(写真:澳門海關)

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