マカオ、カジノ高利貸し組織メンバーの中国人1人逮捕…同一債務者を二度にわたり監禁

 マカオ司法警察局は10月17日、マカオ域内でカジノ高利貸しに従事した上、債務者1人を二度にわたって監禁したとして高利貸しグループのメンバーの中国本土出身の男1人(20代)を逮捕、検察院送致したと発表。

 同局によれば、被害者は中国本土からマカオ入りしていた青年で、同月15日午前2時頃、高利貸しグループのメンバーから先に利息分として1万香港ドル(日本円換算:約19.1万円)、またカジノのバカラゲームで「8」または「9」の勝利毎に4割を利息として引くことを条件15万香港ドル(約287万円)を借りることで合意し、借用者にサインしたとのこと。ゲーム中は被疑者が同伴して利息徴収役を担い、同日午前9時頃に借りたカネを使い果たした後、コタイ地区にあるホテルの部屋に監禁され、同日午後7時に被害者がカネ集めに成功したことから解放され、借用書は破棄されたという。しかし、同日午後11時頃、同一グループが被害者がギャンブル依存にあることにつけ込み、ゲーム勝利時の利息の条件を緩和した上で再び被害者へ高利での貸し付けを持ちかけ、被害者は新たに20万香港ドル(約383万円)を借りてカジノゲームに興じたものの、16日午前5時頃にカネが尽き、再び同じ場所で監禁されるに至ったが、カネを工面することができず、17日午前3時頃に隙をみて友人に救助を求めるSNSを発信したという。

 通報を受けた同局が約1時間後に監禁場所へ踏み込み、被害者を救出するとともに、被疑者の逮捕に成功。

 被害者は二度にわたり計約33時間にわたって監禁され、17万香港ドル(約325万円)の利息を支払っていた。被疑者は警察の調べに対し、報酬を得て犯行に手を染めたことを認める供述をしたとのこと。

 警察では、高利貸しグループの他のメンバー4〜5人が逃走中であり、行方を追っているとした。

カジノ高利貸し及び監禁事件の証拠品(写真:マカオ司法警察局)

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