マカオ、運び屋による中古スマホ密輸事案9日間で5件摘発…身体に巻き付けるなどして隠す手口

 澳門海關(マカオ税関)は11月17日、同月8〜16日に關閘、港珠澳大橋マカオ側、青茂(チンマオ)の3つのイミグレーションにある税関検査場で違法な運搬活動(いわゆる運び屋行為)に絡む中古スマートフォンの密輸事案5件(中国本土への持ち出しと香港からの持ち込み)を摘発したと発表。

 いずれも税関検査場でミリ波人体安全検査システム(ボディスキャナー)及びX線検査システムを活用して調査対象がラップ等を使って身体に巻きつけたり、携行品の中に隠し持っていた密輸品の発見に至ったもので、その内容と量は5件合計で中古スマートフォンが276台、中古スマートフォン用ディスプレイが14点とのこと。

11月15日夜に青茂イミグレーションで発見された中古スマートフォン密輸事案(写真:澳門海關)

 税関によれば、上記5件に絡む男女5人(中国本土居民及び香港居民、25〜41歳)全員が当該物品の輸出入に必要な書類を提示できなかったといい、対外貿易法違反で起訴し、発見に至った物品についても押収済みとした。

 税関ではITを活用するなどして水際での警戒を強化して臨んでおり、広く公衆に対して物品の出入りに関する法令の遵守、また営利を目的とした密輸に関与しないよう累次の呼びかけを行っている。

 年初のウィズコロナ転換による水際措置の緩和を受けて、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、運び屋が絡む密輸入、密輸出事案の摘発事案が増えており、密輸品の種別では中古スマートフォン、中古バッテリー、パソコン用のパーツなどが目立っている。

11月16日昼に港珠澳大橋マカオ側イミグレーションで発見にされた中古スマートフォン密輸事案(写真:澳門海關)

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