マカオ、虹彩認証を用いたセルフ通関レーンの利用者数が累計100万人突破

 マカオ治安警察局は1月11日、中国本土との主要な陸路の玄関口にあたる關閘イミグレーションで昨年(2023年)第2四半期から運用している虹彩認証を用いたセルフ通関レーンの利用者数が同月8日に累計100万人を突破したと発表。

 虹彩認証対応のセルフ通関レーンは出境、入境ホールに各5レーン設置されており、利用対象はマカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限られ、事前に同イミグレーション施設内にある専用端末または窓口で登録を済ませる必要があるが、同局によれば居民からの反応は良く、すでに16万人超が利用登録を済ませたとのこと。

 虹彩認証セルフ通関レーンが約半年にわたる実証実験を経て昨年10月21日に運用を開始。単日平均利用者数は10月21〜31日が7375人、11月が9017人、12月には1万0181人となり、居民の通関者数全体に占める割合はそれぞれ7.8%、9.5%、11.4%と着実に普及が進む様子がうかがえる。

マカオ・關閘イミグレーション施設で運用中の虹彩認証を用いたセルフ通関レーン(写真:マカオ治安警察局)

 近年マカオ政府はマカオ居民IDカードのスマートフォンアプリ対応(電子身分証)など通関利便性向上策を相次いで打ち出しており、アプリで生成される通関用二次元バーコードと虹彩認証を併用することで完全非接触型のセルフ通関(いわゆる「顔パス」)が実現している。同局では、これにより通関の安全性と効率性が顕著に向上したとしている。

 治安警察局と保安部隊事務局では、次の段階として他のイミグレーション施設にも適量の虹彩認証対応のセルフ通関レーンを増設する検討を行っているほか、ハードウエアのアップデート計画も同時に進めており、虹彩認証セルフ通関ゲートの通関効率と安全性の向上に継続して取り組んでいくとした。

マカオ・關閘イミグレーション施設で運用中の虹彩認証を用いたセルフ通関レーン(写真:マカオ治安警察局)

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