マカオ税関が春節ホリデー期間中に中国本土からの密航事案2件摘発

 澳門海關(マカオ税関)は2月18日、海域のスマート監視システム及び赤外線暗視カメラを活用した全天候型の海上及び沿岸での違法活動に対するパトロールにより、高リスク地点に対する厳格なモニタリングを実施することで法執行能力の向上と取り締まり強化を図る中、旧正月の春節ホリデー期間中に中国本土からの密入境事案2件を摘発したと発表。

 1件目の事案は2月12日夜に発生。スマート監視システムにより、西灣大橋のタイパ島寄りを進む小型船の航行ルートに不審な点があることがわかり、密航の疑いがあるとして海上から税関の高速巡視艇と陸上で勤務中のパトロール員が現場へ急行。その後、高速巡視艇が当該船舶を発見、制止し、船内にいた3人(操縦者の男1人と密入境者の男女各1人)を逮捕。密入境者の2人は中国人(中国本土居民)で、マカオ入境禁止処分期間中だったとのこと。

1件目の事案で逮捕された男女3人(写真:澳門海關)

 2件目は15日未明に発生。スマート監視システムと赤外線暗視カメラによるモニタリングにより、コロアン島の西部沿岸に位置する九澳咀方面に接近する不審なモーターボートを発見し、密航の可能性があるとして速やかに高速パトロール艇、陸上のパトロール員を配備。その後、陸上で捜索にあたっていたパトロール員が九澳咀の岸辺で密入境者の3人(男2人、女1人)を逮捕。同時に、高速巡視艇がコロアン島のハクサ沖で当該モーターボートの制止に成功し、乗っていた男3人を密航ほう助で逮捕。密航者の3人はマカオ入境禁止期間中だったという。密航ほう助の3人、密航者の3人とも中国人(中国本土居民)とのこと。

 税関では、目下、マカオ警察総局の指揮下で冬の防犯運動2024を展開する中、今後も海上と沿岸における監視を強化して臨むとした上、市民に対して違反行為を発見した場合、速やかに通報してほしいと呼びかけた。

 マカオでは密航事案がしばしば発生しているが、最近はマカオ入境禁止期間中にある人物が関与するケースが目立っている。

2件目の事案で逮捕された密航者の男女3人(写真:澳門海關)

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオ政府統計センサス局は5月8日、2024年第1四半期(1〜3月期)の住宅価格指数を公表。 …
  2.  マカオでウィンマカオ(マカオ半島新口岸地区)及びウィンパレス(コタイ地区)の両カジノIR(統合型…
  3.  マカオ金融管理局は5月8日、今年第1四半期(2024年1〜3月期)のモバイル決済及びクレジットカ…
  4.  マカオ政府公共建設局(DSOP)は5月8日、同日未明にマカオLRT(新交通システム)の建設中新線…
  5.  マカオにとって第一、第二の旅客ソースにあたる中国本土で大型連休、 香港で飛び石連休となる労働節ゴ…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ国際空港を本拠地とするマカオ航空(NX)が福岡便の運航を(2024年)7月12日から再開す…

注目記事

  1.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  2.  日本政府は8月22日、早ければ同月24日にも東京電力福島第一原発におけるALPS処理水(以下、処…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年5月号
(vol.131)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun