マカオ司法警察局と税関が合同で組織的密航事案摘発…入境禁止期間中の中国人4人ら逮捕

 マカオ司法警察局は2月22日、澳門海關(マカオ税関)と合同で同月21日未明に密航事案1件を摘発したと発表。

 同局によれば、20日に同日中に水路を使ってマカオへ密入境者を運ぶ組織が存在し、上陸予定地点はコロアン島とする情報を掴み、税関が合同で対応にあたったとのこと。

 同局は20日にコロアン島の(密航多発地点にあたる)龍爪角を徘徊する不審な自家用車を発見し、密入境を支援する目的でルート確認や見張りをしているものとみてマーク。その後、21日未明に密航者を乗せたとみられるモーターボートが龍爪角付近に現れたことから、一斉摘発に着手。自家用車の運転手を逮捕するとともに、付近の草むらで不法上陸した男女4人を発見、逮捕するに至ったという。なお、モーターボートについては税関の高速巡視艇の追跡を振り切ってマカオ管轄海域から離脱したという。

マカオ司法警察局と税関の合同による組織的密航事案摘発時の様子(写真:マカオ司法警察局)

 不法上陸者の4人は30〜40代の中国人(中国本土居民)で、昨年マカオで違法両替や高利貸しに従事したとして強制送還及び3〜6年間のマカオ入境禁止処分を受けていたことが判明。同局では4人が密航組織にそれぞれ3.5万〜4万人民元(日本円換算:約73万〜84万円)を支払い、カジノ遊びや違法両替従事を目的に密航を企図したとのこと。

 また、自家用車の運転手は40代、自称無職のマカオ人で、取り調べに対する協力を拒んでいるが、総合的所見から密航者の支援を準備していたことは明らかとし、組織犯罪及び不法入境・滞在者ほう助等の罪で検察院送致済みとした。

 このところマカオでは入境禁止措置を受け、その期間中にある人物が絡む密航事案がしばしば摘発されている。

マカオ司法警察局と税関の合同による組織的密航事案摘発時の様子(写真:マカオ司法警察局)

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