マカオの人口密集地にある工事現場から古砲が出土

 マカオ政府文化局(ICM)は2月23日、同日午前11時頃、マカオ半島北西部の筷子基(ファイチーケイ)地区にある筷子基北街の工事現場から古い大砲とみられる遺物が1点みつかったと発表。

 発見の報を受け、同局の職員が古砲と出土位置の現場環境調査、測量、古砲に対する3Dスキャンなどの記録作業を実施したとのこと。

 今回出土した古砲のサイズは初歩測量で長さ約1.38メートル、口径約80ミリメートル(※治安警察局発表では18センチメートル)で、出土時点で砲身部の両側にある突起の一方が欠損した状態だったという。

 周辺の調査で、その他の考古遺物は発見に至らず、同局では今回出土した古砲を倉庫へ運び、保管の上で分析、研究を進めるとした。なお、工事はすでに再開済みとのこと。

マカオ・筷子基北街の工事現場から出土した古砲=2024年2月23日(写真:ICM)

 発見場所は沿岸に位置し、周辺は高層マンション群が建ち並ぶ人口密集地のひとつで、日系スーパー、DON DON DONKIに近い。2020年には、今回の発見場所から少し南側にあたる内港エリアの工事現場でも古砲が出土している。このほか、近年コタイ地区の統合型リゾート建設現場でも古砲が相次いだ。

 ICMでは近年出土した古砲がいずれも考古学的価値の高い遺物とし、研究と修復を進めているが、修復作業に時間がかかることから、特設ウェブサイトを立ち上げて先行公開を行っている。

マカオ治安警察局爆発物処理による出土品の危険性確認作業の様子=2024年2月23日(写真:マカオ治安警察局)

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