マカオ、2024年1Qのタクシー違反検挙数が174%増の206件に…乗車拒否が4割

 マカオでは、ひと頃に比べて状況は落ち着いたものの、依然として悪質タクシーが暗躍しており、市民や観光客の間から不満の声が多く聞かれ、当局が観光都市としてのイメージ低下につながるとして罰則強化など対策を進めてきた。

 このほどマカオ治安警察局が公表した今年第1四半期(2024年1〜3月)の交通関連統計によれば、タクシー違反検挙数は前年同時期から174.67%増の206件に上ったとのこと。

 内訳は乗車拒否が約4割を占める84件、いわゆるぼったくりが6件、その他違反が116件。このほか、無認可タクシー(いわゆる白タク)の検挙数も200%増の30件あった。

 また、無線配車専用タクシーの規約違反接客が6件、運転手の乗客に対する無礼な振る舞いが9件あり、これら15件については交通事務局に引き継ぎ済みとした。

 マカオのタクシーをめぐっては、一部の悪質なタクシードライバーによるぼったくりや乗車拒否が大きな社会問題となっていた。改善策として、2019年6月に罰金の大幅値上げや違反累積(5年内に4回)での免許取り消し制度の導入といった罰則の強化などを盛り込んだ改正タクシー法が施行され、以降は違反検挙件数は激減。2020年以降はコロナ禍での行動制限やインバウンド旅客数の低迷により違反検挙件数についても低位を維持してきた。しかし、2023年の年初からアフターコロナでツーリズム市場が急回復する中、違反検挙数も増加に転じている状況。

マカオのタクシー乗り場のサイネージ(資料)=本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府が経済ダイバーシティ化の一環、また「舞台芸術の都」を築く目標に沿ってコタイ地区の南東部…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は12月6日、今年(2024年)8〜10月の住宅価格指数を公表。 …
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ半島新口岸地区に位置するホテル、アーティゼン グランド ラパ マカオ (Artyzen G…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」の新線「横琴線(…
  5.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun