マカオ、犯罪組織がカジノ従業員巻き込む不正行為で約9千万円詐取…カードの並び調整

 マカオ司法警察局は5月27日、不正行為によりマカオのカジノ運営企業から約454万香港ドル(日本円換算:約9120万円)を詐取したとして、カジノ従業員を含むマカオ人の男女8人を逮捕したと発表。

 同局によれば、犯罪組織がコタイ地区にあるカジノの従業員を巻き込み、職場のルールの違反してテーブルゲームで使用する新品のプレイングカード(トランプ)を外部に持ち出し、その並びを調整して特定の順序と結果が出るようにした上で再びカジノへ持ち込んでバカラのゲーミングテーブルに戻し、仲間がタイミングを合わせて大きな額面のチップをベットしていたとのこと。

 逮捕された容疑者のうち5人が当該カジノ施設の従業員で、ゲーミングテーブルのマネージャー、主任、ディーラーを務めており、残る3人が犯罪組織の幹部で、計画を考案していたとみられる。

マカオ司法警察局による事件概要説明の様子=2024年5月27日(写真:マカオ司法警察局)

 5月23日にカジノ施設から同局への通報がきっかけで発覚したもので、捜査を経て25日にマカオ各所及びカジノ施設内で8人の逮捕に至ったもの。容疑者らは捜査への協力を拒否しているという。

 このグループは今年(2024年)3月下旬と5月上旬の二度にわたって同様の手口で不正を行い、関与したカジノ従業員は17万〜50万香港ドル(約340万〜1000万円)の報酬を得ていたことがわかっており、すでに発見・押収済みの現金294万香港ドル(約5900万円)以外のカネの行方及び本件に絡む逃走中の人物の行方を追っているとした。

公開された事件の証拠品=2024年5月27日(写真:マカオ司法警察局)

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