総じて豊かに―2012-13世帯収支調査

マカオ政府統計局は4月17日、2012-13年のマカオの世帯収支調査結果を発表。今回調査時の世帯数は181,074世帯となり、2007-08年調査時と比較して13,887世帯増えた。逆に1世帯当たりの構成人数は3.05人で、同0.09人減。居住住宅種別ではプライベート住宅が全体の86.0%を占める155,746世帯、公営の経済アパートが10.4%の18,886世帯、公営の社会アパートが3.6%の6,442世帯。

マカオの全世帯の毎月の総支出は52.8億パタカで、07-08年調査時と比較して名目で68.5%上昇。物価による影響を除いた実質の上昇幅は37.7%。毎月平均支出は29,177パタカで、実質27.1%の上昇。

世帯支出の用途別割合では、食物及びノンアルコール飲料、住宅費及び燃料費が最も大きなウェイトを占め、総支出に占める割合は5年前の調査から2.8ポイント増となる51.4%。総支出の25.7%を占める食物及びノンアルコール飲料の比重は5年前から1.9ポイント下落。一方、不動産価格の急上昇に伴い、住宅費及び燃料比の比重は同4.7ポイント増の25.7%となった。

1世帯が2週間ごとにマカオ以外で支出する金額は1,063パタカ。エリア別では広東省が最も多く、2週間あたり634パタカ、そのうち拱北及び珠海が527パタカ。この他、香港が232パタカで5年前と比較して実質47.7%上昇。

持続的な経済発展に伴い、世帯収入の増長も著しい。2012-13年の前世帯毎月収入は75.0億パタカとなり、実質45.2%増。1世帯当たり収入41,423パタカ、可処分所得は39,545パタカで、5年前調査と比較してそれぞれ34.1%、54.3%増。

世帯収入の主な源泉は仕事によるものが73.4%、次いで資産収入が14.6%、金銭転移収益が12.0%。金銭転移収益が世帯収入に占める割合は5年前調査時の9.8%から12.0%に上昇。主に社会福祉及び補助金の増が要因。資産収入では賃貸価格の上昇に伴い、テナント料・家賃といった不動産収入が実質75.4%増えた。

毎月収入が30,000パタカ以下の世帯は全体の39.3%となり、5年前調査時から19.4ポイントの大幅減。そのうち、15,000パタカ以下の世帯の割合は9.8ポイント減の14.6%。一方、50,000パタカ以上の世帯が15.7ポイント増え、30.7%を占めた。

過去5年の世帯収入は実質34.1%増加し、支出の増加幅27.1を上回った。毎月平均収入30,000パタカ以下の世帯は大幅に減少、30,000パタカ以上の世帯の増が顕著となり、収入増による恩恵が広く行きわたっている状況が伺える。ジニ係数は5年前の0.38から今回は0.35となり、貧富の格差も縮小。

マカオ特別行政政府本部ビル(資料)―本紙撮影

マカオ特別行政政府本部ビル(資料)―本紙撮影

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