マカオで輸入性デング熱感染者2人確認…患者はいずれも広東省珠海市居住の30代

 マカオ政府衛生局(SSM)は10月8日夜、マカオ域内で今年(2024年)6、7人目の輸入性デング熱感染例を相次いで確認したと発表。

 同局によれば、1人目の患者は広東省珠海市居住し、マカオで就労する(勤務先はマカオ半島の連勝街付近)越境通勤者の男性(36)。9月29日から10月2日までの間と10月5日から7日までの二度にわたって親族訪問のため広東省仏山市順徳区を訪問し、5日に発熱と頭痛の症状が出たことから当地の医療機関を受診。7日にマカオへ戻った後、私立総合病院の鏡湖醫院を受診し、同院でデング熱検査を受検。8日に検査結果が判明し、デング熱Ⅰ型に感染していることが確認されたとのこと。患者の容体は安定しており、仏山市で同住の家族に類似の症状は出現していないという。

 2人目の患者は広東省珠海市居住し、マカオへ越境通勤するマカオ居民の男性(31)で、マカオ勤務先はマカオ半島の葡京路付近。9月22日から29日までマレーシアへ旅行に出かけたとのこと。10月6日に発熱と下痢の症状が出たことから、7日に珠海市の医療機関を受診。8日にマカオへ戻り、鏡湖醫院を受診し、同院でデング熱検査を受検。同日検査結果が判明し、デング熱Ⅱ型に感染していることが確認された。患者の容体は安定しているという。

 患者はいずれも同局の疫学調査に対し、マカオへ戻った後は上述の医療機関以外の場所や公園へ行ったり野外活動にも参加していないと説明。同局では、患者の渡航歴、発症時間、検査結果を踏まえ、輸入性デング熱であると判断したとし、患者のマカオの勤務先周辺に職員を派遣して蚊の駆除を実施するとした。

 昨年のマカオにおけるデング熱感染確認は7例、今回の2例を除く今年に入って以降のデング熱感染確認例は2月(1件)、5月(1件)、6月(2件)、7月(1件)の5例で、すべて輸入性事案(患者にマレーシア、ブラジル、タイ、インドネシア、スリランカ/フィリピン滞在歴)だった。

マカオ外港フェリーターミナルに掲出されている外遊先でのデング熱への注意を呼びかけるサイネージ(資料)=2024年8月本紙撮影

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