マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古スマホや電子部品の密輸出事案相次ぎ摘発

 澳門海關(マカオ税関)は2月14日、着衣の下に隠す手口の密輸行為をターゲットとした水際対策の強化を講じて臨む中、2月10日から13日までの4日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘及び青茂イミグレーション施設で当該手口による密輸事案を4件摘発したと発表。

 発見に至った密輸品の内訳は、中古CPU87個、中古スマートフォン36台、中古メモリ120個、中国白酒1本で、すべてマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。

 いずれのケースも税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の歩き方が不自然だったり、人混みに紛れるようとする不審な動きといった状況から税関職員が呼び止め、非接触型ボディスキャナーを使って詳細調査した結果、身体の腹や腰回りにラップで巻き付ける等の手段で着衣の下に隠した密輸品の発見に至ったという。

マカオ税関が摘発した着衣の下に隠す手口の中古CPU密輸出事案=2025年2月10日、關閘イミグレーション(写真:澳門海關)

 上述の4件の密輸事案に関与した男女4人は31〜59歳のマカオ居民と中国本土居民で、全員を最高5万パタカ(約95万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。

 一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、特に物品を着衣の下に隠す手口が目立っている。

 税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。

マカオ税関が摘発した着衣の下に隠す手口の中古スマホ密輸出事案=2025年2月11日、青茂イミグレーション(写真:澳門海關)

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