マカオ税関、着衣の下に隠す手口の中古電子製品の密輸出事案相次ぎ摘発…11日間で14件
- 2025/5/4 21:21
- 社会・政治
澳門海關(マカオ税関)は5月2日、いわゆる運び屋による密輸行為をターゲットとした水際対策の強化を講じて臨む中、前月(4月)21日から同月1日までの11日間にマカオと中国本土との間の主要な陸路の玄関口にあたる關閘及び青茂イミグレーション施設で着衣の下に隠す手口による密輸事案を14件摘発したと発表。
発見に至った密輸品の内訳は、中古CPU152個、中古スマートフォン362台、中古メモリ80個で、すべてマカオから中国本土への持ち出し(密輸出)を企図したケースだったとのこと。
いずれのケースも税関検査場の申告物なしレーン(グリーンレーン)を通過した際の通関者の不自然な歩き方、不審な動き、緊張した様子などを察知した税関職員が呼び止め、詳細検査を行った結果、身体の腹、背、腰回り、脛の部分にラップで巻き付ける等の手段で着衣の下に隠した密輸品の発見に至ったという。

上述の14件の密輸事案に関与した男女14人は16〜73歳の中国本土居民及びマカオ居民で、全員を最高5万パタカ(約90万円)の罰金が課せられる対外貿易法違反で起訴済みとした。なお、検挙者の中にはマカオの学生が含まれており、税関から教育当局へ情報共有を行ったことも明らかにした。このところマカオの学生が運び屋に従事して検挙される例がしばしば報告されている。
一昨年(2023年)初頭のウィズコロナ転換による水際措置の緩和に伴い、マカオと中国本土、香港との相互往来が容易になって以降、いわゆる運び屋が絡む密輸入、密輸出事案が摘発されるケースが増えており、特に物品を着衣の下に隠す手口が目立っている。
税関では、市民に対して出入境における携行品の出入りに関する法令の遵守及び報酬を目当てに運び屋行為へ従事しないよう累次の呼びかけを行うとともに、今後も継続して水際における各種取り締まりを強化して臨む考えを示した。
