第17回アジアパシフィック反マネロン年次会議マカオで開幕

第17回アジアパシフィック反マネーロンダリンググループの年次会議が7月15日から18日までマカオで開催されている。今回はマカオ特別行政区政府が主催し、41の地区の代表者と多くの国際組織、外部オブザーバーら約350名が出席。マネーロンダリング及びテロ組織への資金融資に対抗する各種議題についての討論及び摘発事案の共有などを行う。

アジアパシフィック反マネーロンダリンググループ(The Asia/Pacific Group on Money Laundering、以下APG)は1997年にタイで設立された国際組織で、アジア太平洋地区の国家、地域が共同でマネーロンダリング及びテロ組織への資金融資といった犯罪に共同で対抗することを目的としている。

マカオは2001年にAPGに加入しており、2006年のマネーロンダリング抑止法(預防及遏止清洗黑錢犯罪)、テロ抑止法(預防及遏止恐怖主義犯罪)の制定につながったという。マカオ政府が同タイプの会議を主催するのは2003年以来2度目。

今回の会議では、マカオの反マネーロンダリング対策について及第点としながらも、改善の余地ありという評価が発表されている。カジノ業は多額の現金が動くことから、リスクが高いというのがその理由。APGでは、カジノを訪れる顧客の資金源が合法であるかどうかを把握することが、最も重要なマネーロンダリングの予防効果としている。これについて、マカオ政府金融情報オフィスの担当官はマカオのマネーロンダリング抑止法はカジノを対象に含んでおり、カジノ監察部門がカジノ企業に対して指導を行っているとコメント。一定金額を超える取引、金額に関わらず疑わしき状況が見受けられた場合、顧客データと取引履歴をすぐに金融情報オフィスに通報する仕組みを紹介。また、マカオと中国本土、その他地域の関連部門との情報交換も行っているとのこと。

APGには日本も加入している。

開幕式典でスピーチを行うマカオ政府経済財政司フランシス・タム司長(写真:新聞局)

開幕式典でスピーチを行うマカオ政府経済財政司フランシス・タム司長(写真:新聞局)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオ治安警察局は10月21日、同月16日に路線バスの車内で乗り合わせていた大学生の女性(20代…
  2.  1954年にスタートした歴史あるモータースポーツの祭典、マカオグランプリ(マカオGP)。市街地の…
  3.  マカオ政府交通事務局(DSAT)は10月19日、マカオにおけるスマート交通信号制御システム(スマ…
  4.  マカオ半島新口岸地区にある統合型リゾート(IR)「ウィンマカオ(永利澳門/Wynn Macau)…
  5.  マカオ政府衛生局(SSM)は10月17日夜、マカオ域内で今年(2024年)15例目(月内10例目…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  2.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  3.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(澳門輕軌)」タイパ線の媽閣駅延伸部が12月8日に開業。マカ…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年10月号
(vol.136)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun