第61回マカオGP閉幕 観客動員数8万人 小売業への波及効果も

11月13日から4日間にわたって開催された、マカオにとって年に一度のモータースポーツの祭典「サンシティグループ第61回マカオグランプリ」が16日夕方、無事閉幕した。マカオグランプリ委員会によると、4日間の観客動員数は約8万人で、60周年の記念大会で2週6日間の変則日程となった昨年との比較はできないが、同日程で開催された一昨年と比較して11.1%増となっている。

16日午後3時半から行われたメインレース「サンシティグループF3マカオグランプリ」には日本人レーサー3名が出場。最高位は山下健太(トムス)の9位、高星明誠(B-MAXレーシング)は18位、金丸悠(カーリン)はスタート直後のクラッシュでリタイアとなった。優勝はスウェーデンのフェリックス・ロゼンクビスト(ミュッケ)、同レース31年ぶりの女性レーサーとして参戦したタチアナ・カルデロン(ミュッケ)は13位。

地元メディアの報道によると、マカオグランプリ開催期間中、中国本土とマカオを結ぶ主要出入境施設、關閘ボーダーゲートの混雑が目立ち、通関に要する時間はマカオ側だけで最大1時間以上になったと模様。また、關閘ボーダーゲートのタクシー乗り場、カジノ行きシャトルバス乗り場でも長蛇の行列が続いたという。マカオ半島の観光名所、聖ポール天主堂前に近い土産物店では、客足は普段の週末の2、3割増で、1人で800パタカ(日本円換算:約1万2000円)以上購入する客も多かったとのこと。市内中心部のアパレル店では、客層は地元マカオと中国本土が半々、ダウンジャケットとスニーカーの売れ行きが好調で、客単価は約2000パタカ(約2万9000円)だったという。マカオタワー前の西灣湖広場で開催中のマカオフードフェスティバルについても、売上は昨年を上回っているという。小売関係者は、街全体がグランプリの華やかなムードに包まれたこともあってか、財布の紐が緩いようだと語る。

一方で、マカオグランプリは市街地レースとなることから、期間中は市内各所で交通規制が敷かれ、マカオの路線バスの半数以上で迂回運転やルートの短縮などが実施されるなど、市民生活には大きな支障も出た。毎年の恒例行事で、マカオ市民は不便に慣れているともいえるが、人口増、観光客の増が続いている中、今年の混雑は特にひどかったとの声も聞かれた。

山下健太選手(左写真)タチアナ・カルデロン選手(右写真:左)、金丸悠選手(右写真:右)=11月16日、マカオ・ギアサーキット—本紙撮影

山下健太選手(左写真)タチアナ・カルデロン選手(右写真:左)、金丸悠選手(右写真:右)=11月16日、マカオ・ギアサーキット—本紙撮影

関連記事

Print Friendly, PDF & Email

最近の記事

  1.  マカオは今年(2024年)五年に一度のマカオ特別行政区行政長官選挙イヤーを迎えている。マカオ行政…
  2.  マカオ・コタイ地区にある統合型リゾート(IR)スタジオ・シティ運営会社は9月10日、中秋節に合わ…
  3.  マカオ政府体育局は9月9日、同社とスターマックエンターテインメントプロダクションが主催する3人制…
  4.  マカオ政府衛生局(SSM)は9月9日夜、近日マカオの近隣地区の衛生当局から通知のあった3件のデン…
  5.  マカオ政府文化局(ICM)は9月9日、マカオを象徴する世界遺産として知られる聖ポール天主堂跡前で…

ピックアップ記事

  1.  マカオ・コタイ地区にある大型IR(統合型リゾート)「スタジオ・シティ(新濠影滙)」運営会社は1月…
  2.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  3.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  シンガポール発の国際ラグジュアリーホテルブランド「カペラ」がマカオ初進出することがわかった。カペ…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオは面積約30平方キロ、人口約68万人の小さな街だが、コロナ前には年間4000万人近いインバ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年9月号
(vol.135)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun